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リリカルってなんですか?
空白期(無印〜A's)
第ニ十五話
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 途中で、アリサちゃんのきつい視線を浴びて言い換えながら、僕はアリシアちゃんにも自己紹介するように彼女達の前に出すのだが、途中で、怯えたように僕の服を掴んで隠れるように背中に回ってしまった。

「え? あ、アリシアちゃん?」

 こんな態度のアリシアちゃんは初めてだったため、動揺してしまったが、もしかして、アリシアちゃんって人見知りするのだろうか? そういえば、家族以外に紹介するのは初めてだ。だから、アリシアちゃんが人見知りをするなんて考えた事がなかった。これは、二重の意味で都合が悪い。目の前のアリサちゃんとすずかちゃんの視線も不味いし、これから学校に行こうというのに人見知りのままでは困るからだ。

 だから、僕は心を鬼にして、アリシアちゃんを背後から肩を掴んで無理矢理僕の前に持ってくる。その際、僕の友達だから大丈夫と囁きながら。僕の言葉にどれだけ効果があったか分からないが、ちょっとだけ僕を見た後、まっすぐアリサちゃんとすずかちゃんを見ることはできずに下を向いていたが、それでも絞り出すような声を出した。

「く、蔵元アリシア……です。……………よろしく」

 自己紹介というには足りず、自分の名前と最後にとってつけたような挨拶を言っただけだが、それでアリシアちゃんとしては、限界だったのだろう。それ以上、何か言葉を口にするようなことはなかった。

 二人の反応はどうかな? と見てみると、最初に動いたのは、すずかちゃんだった。

「アリシアちゃん……でいいかな? 私は、月村すずかよ。ショウくん―――あなたのお兄さんの友達よ」

 まるでアリシアちゃんを安心させるような声で、すずかちゃんが一歩出てきてアリシアちゃんに自己紹介する。すずかちゃんの優しい声は、アリシアちゃんの人見知りに効果があったのか、少しだけ顔を上げて、すずかちゃんをちょっと見るとコクン、と頷いた。

「ああっ! もうっ! 暗いわねっ! あたしはそういうの嫌いなのっ! あたしは、アリサ・バニングスよ。ショウの親友なんだからっ!」

「う、うん」

 無理矢理、顔を持ってきて真正面から見るアリサちゃん。多少、いや、かなり強引だが、こういうほうがいいのだろうか? すずかちゃんの優しい笑顔とアリサちゃんの強引な前の向かせ方。僕にはどちらが良いのか分からなかったが、とりあえず、自己紹介は済んだようだった。

「それじゃ、リビングに行こうか」

 自己紹介が済んだ後は、いつまでも玄関にいる必要などない。それよりも、座って話をしたほうが良いだろう、と判断した僕は、アリシアちゃんたちを連れてリビングへと向かう。リビングのテーブルの上には、アリシアちゃんが勉強をしていたのか、社会の教科書とドリルとノートが広げられており、向こうにある台所では、母さんが晩御飯の準備を
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