暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
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、状況の方はサッパリつかめず漠然と問いかけてしまった。返ってきた答えは、おそらく名前だろう。
(ナベリウス? ……ソロモン72柱のか? って事は、魔神ですか? この少女が? いや、この少女(魔神?)がその気ならとっくに襲われてる。落ち着いて対処すれば大丈夫だ)
少女(魔神?)の答えに、せっかく取り戻した冷静さを再び手放しかけたが、男は自分に言い聞かせ持ち直す。
「見回り終わったわ」
そんな時、新しい声がその場に響いた。男が声の方を向くと、禍々しい槍がふよふよと浮遊しながら此方に飛んで来た。再び絶句している男を余所に、槍?とナベリウスが何か話している。よく見ると、槍を持った半透明な少女が見え隠れしていた。
(幽霊? この子は幽霊なのか?)
ナベリウスと幽霊が、「異常無し」等の話が終ると二人?が男の方を向いた。
「これは何?」
幽霊がナベリウスに問いかける。
「分からない」
「そう……、なら聞いてみた方が早い。あなたは何者ですか?」
幽霊が男に問いかける。男は本能的に“ここは素直に答えた方が良さそうな気がする”と感じた。そしてそれは正解と言える。ナベリウスはその場しのぎの嘘が通じる程甘くない。
「えっと、……多分死者だと思う。名前は……ってあれ? 思い出せない。他は、思い出せるのに……。なんで、名前だけが」
「そう、名前を失っているのね。でも、危険は……無さそうね」
自分の名前を思い出せず焦っている男に、幽霊少女が槍を消して近づく。男の警戒心を少しでも和らげるためだろう。そしてそのまま男の額に右手を当て、目を瞑り意識を集中した。
……そして、次の瞬間目を見開いた。
「おかしい」
「なにが?」
幽霊少女の言葉に、問い返したのは男ではなくナベリウスだった。
「肉体とのリンクが、完全に途絶えてしまっているから、死者なのは間違いない。でも、魂が僅かだけど欠けてる。本来ならそこから力が抜けて、消滅してしまうはずなのに。これで意識が有る上に、記憶も有るなんてありえない。……何か、強力な加護でも受けているのかしら」
「どう言う事だ? 幽霊さん。出来れば説明して欲しいんだが」
「ム……。私は、リタ。……リタ・セミフよ」
男が問い返すが、幽霊さん発言がお気に召さなかったようだ。少し不満そうな顔をしている。しかし名乗っていなかったので、ここは流してもらえる様だ。“失敗した”と内心焦っていた男にとって、ありがたい話である。
「あなたは、肉体との繋がりが完全に途絶えているから、死者なのは間違いないわ。でも、魂が欠けてしまっているのに魂が維持できている。それは本来ならあり得ない事。例えるなら……水で満たされたコップの底に穴を開けても、
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