第七十五話 アイザム、死す
[9/21]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ンネカイザーに狙いを定めた。
「だとすればゾンネカイザーは」
「正拳突きぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーっ!」
ダイモスが拳を放った。そしてゾンネカイザーを撃つ。拳はそのままゾンネカイザーの装甲を撃ち破っていった。
ゾンネカイザーとダイモスが交差した。そしてゾンネカイザーは光と化す。今一矢とダイモスはこの強敵を撃破したのであった。
「ゾンネカイザーが!」
「まさか!」
それを見たバルバスとライザが驚きの声をあげる。
「いや、これは道理だ」
「どういうことだ、アイザム」
「リヒテル、御前程の男が今まで何故勝てなかったかわかった」
アイザムは言った。
「彼等は俺の研究を知っていた。アイザロン粒子をな」
「そなたが研究していたあれをか」
「そうだ。それでしかゾンネカイザーは破れはしない。だとすれば彼等は知っていたのだ」
「馬鹿な、そんな筈が」
「それだけ地球人が手強いということだ。どうやら俺が考えていたよりもな」
「ぬうう」
「こうなってしまっては最早打つべき手は一つしかない」
アイザムはそう言うとビッグファルコンの司令部を後にした。
「アイザム、何処に行くつもりだ」
「すぐにわかる」
そして司令部から姿を消した。すぐに出撃を知らせるサイレンが鳴った。
「リヒテル様、大変です!」
格納庫から報告が入る。
「どうした!?」
「アイザム様が出撃されます!」
「馬鹿な、どういうことだ!」
「どうされますか!?」
「止めよ!早まったことをするでない!」
「リヒテル、それは違うな」
だがここでアイザムがモニターに姿を現わした。
「アイザム!」
「俺は早まってはいない。最後の戦いをするだけだ」
「最後の戦いだと!?」
「そうだ。俺の命の炎はもうすぐ消える」
「何っ!?」
「アイザロン粒子の研究の時の事故でな。俺の身体はもう幾許ももたんのだ」
「何故それを余に打ち明けてくれなかった」
「すまぬ」
「何故話してくれなかったのだ、何故だ」
「御前を心配させたくなかった。それに」
「それに」
「話したところで。俺の命の炎が延びるわけでもなかった」
「くっ」
その通りだった。リヒテルといえども歯噛みするしかなかった。
「その時俺は決めたのだ。ならばこの命、御前にかけようと」
「アイザム、余の為にそこまで」
「リヒテル、悲しむことはない」
アイザムは優しい頬笑みを浮かべてこう言った。
「俺は御前と出会えて満足している。俺を認めてくれた御前と会えてな」
「アイザム・・・・・・」
「俺の人生は短かった。だが満足している。他の者よりも遥かに素晴らしい人生を送れた。御前のおかげでな」
「何という方だ」
「これ程の方に神は何と惨い」
バルバスもライザも泣いていた。バームの全ての者が
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ