第七十五話 アイザム、死す
[3/21]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
同じで」
「そうかもね。僕もカトル君に出会えてよかったよ」
「シンジ君」
「何時までもクヨクヨしていられないし。それに最近何か周りに色々な人が増えたし」
「変態爺さんは論外よ」
無論マスターアジアのことである。
「アスカってあの人がとにかく嫌なんだね」
「嫌ってものじゃないわよ。素手で使徒は破壊しちゃうし」
「それは映像で見た」
トロワが言う。
「正直驚いた」
「あまり驚いているようには聞こえないわね」
「いや、トロワがこう言うなんて珍しいんだ」
「そうなの」
「人間ではないと思った」
「というか完璧に人間じゃないし」
「じゃあ何なのかな。一応生物学的には人間らしいけれど」
「使徒なんじゃないの?」
「またそんな」
「可能性はゼロではない」
だがヒイロはそれを否定しなかった。
「そうなの」
「ってあんた知ってるでしょ」
アスカが驚くシンジに言う。
「使徒のDNAは人間のそれと殆ど同じなのよ」
「それは知ってるけれど」
「使徒じゃなきゃ説明できないわよ、あんなこと。身体の能力を一〇〇パーセント引き出してもあそこまでできるとは思えないわ」
「いえ、可能よ」
「綾波」
「人間の身体の能力は殆ど引き出されていない状態だから」
彼女は言う。
「完全に引き出すことができれば」
「それ何回も聞いてるけれどね」
アスカは反論する。
「それができていればあのバームのメカだって倒せるわよね」
「あれはちょっと難しいですね」
カトルが言う。
「何か特別な事情がありますから」
「特別な事情」
「攻撃を吸収する。あの能力がある限りは」
「烈風正拳突きまで効かなかったし」
「それをどうするかです。サコンさんに期待するしかないですね」
「つまりあたし達は今は見てるだけしかできないのね」
「残念ですが」
「面白くないわねえ、本当に」
アスカは口を尖らせた。
「見てるだけなんて。あたしの性に合わないわよ」
「だったら騒げばいいと思うよ」
シンジが言う。
「どう騒ぐのよ」
「ファイアーボンバーみたいに」
「ああ、熱気バサラね」
「アヤさんは間近で生演奏が聴けるって大喜びしてるよ」
「好きな人にはたまらないかもね」
「アスカは嫌いなんだ」
「嫌いじゃないけれど」
だがどうもアスカの言葉の切れ味が鈍い。
「あたしはミンメイさんの方が好きだったのよ」
「そうだったんだ」
「ああした派手な曲はちょっと・・・・・・って時があるから。ミンメイさんの曲は落ち着くじゃない」
「うん」
「そうした曲がねえ。好きなのよ」
「おいおい、こりゃまた意外な趣味だな」
「アスカこそああした曲が合うと思っていたがな」
デュオとウーヒェイがまた言う。
「好みとはわからないものだな」
ヒイロも続く
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ