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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第七十五話 アイザム、死す
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才科学者の見事な最後であった。それを見るバームの戦士達の目から涙が止まることはなかった。
「アイザム、見事であった!」
無論リヒテルも泣いていた。
「よいか皆の者!」
そしてバーム全軍に対して告げる。
「今ここに一人の誇り高き勇者が散った!我等はその弔い合戦をしようぞ!」
「無論であります!」
バルバスも泣いていた。そしてライザもまた。
「リヒテル様、我等も!」
「うむ、全軍総攻撃だ!」
彼は海底城にいる残りの兵力にも声をかけた。
「そして地球人共を撃て!アイザムの為にも!」
「ハッ!」
バーム軍はその持てる兵力全てを投入して来た。そしてロンド=ベルに立ち向かう。
「きやがったぜ」
豹馬はそれを見て呟いた。
「バームの奴等、本気になりやがった」
「だが俺はもう負けない」
一矢はそれに対して言う。
「この地球の為、そしてエリカの為にも」
「けれど一矢さん、無理は禁物ですよ」
「ルリちゃん」
「貴方に若しものことがあれば悲しむ人がいます」
「ああ、わかってる」
一矢はそれに頷いた。
「俺は死なない、エリカの為にも」
「はい」
「地球の為にも。この拳に誓って!」
「不思議ですね」
ルリはナデシコのモニターを切った。そしてポツリと言った。
「どうしたの?」
それにユリカが問う。
「いえ、一矢さんを見ていると」
そしてルリはそのユリカに言葉を返した。
「応援したくなります。どうしても幸せになって欲しいです」
「そうね」
ハルカがそれに頷いた。
「一矢君を見ていると。他人のことなのに自分のことに思えるわ」
「はい」
「目が離せないのよ。絶対に幸せになって欲しいわ」
「そうですね」
メグミもそれに賛成した。
「彼みたいに一途だと。本当に」
「一矢さんは凄い人です」
ルリはあらためて言う。
「一人の人をあそこまで好きになれて。そして強い人です」
「そうね」
ハルカはそれにも頷いた。
「彼は一度再起不能にもなってるのよ」
「そうだったんですか」
「ええ。そこからリハビリして立ち直って。強いのよ」
「その強さがあるからあそこまで人を好きになれるのね」
「多分ね」
ハルカは今度はユリカに応えた。
「強くなければ愛を貫けない」
「そして優しくなければ、ですね」
「ルリルリもわかってきたわね」
「この前までわかりませんでした」
ルリは静かに言葉を返した。
「けれど。ロンド=ベルの皆さん、特に一矢さんを見ていると」
「わかってきたのね」
「はい」
「それでいいのよ」
ハルカはそこまで聞いて優しく頷いた。
「愛ってのもね。知っていくものなのよ」
「知っていくこと」
「一矢君だって最初は知らなかったと思うわ」
「そうなんですか」
「ヒイロ君いるでしょ」

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