暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第七十四話 ファルコン壊滅の危機
[16/16]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
この戦いは双方にとって何の利益も生み出さないと考えております」
「そうです。地球人とバーム星人は争ってはなりません」
リリーナは彼の言葉に頷いた。
「その為に火星で話し合おうとしたのですから」
「残念な結果になりましたが」
「仕方のないこととは思いたくはありませんね」
「ええ。今からでも遅くはありません」
彼は言う。
「地球とバーム、二つの間の戦争を終わらせましょう」
「はい」
そして二人は握手した。これが何よりの証であった。彼等が平和を望んでいるということの。
「エリカさん」
メルビとの握手を終えたリリーナはエリカに顔を向けてきた。
「はい」
「今は落ち着いて下さい。大切な時ですから」
「はい」
「今我々が下手に動いてはロンド=ベルの行動の妨げになります」
「そうすれば一矢は」
「そうです。一矢さんを信じて下さい」
リリーナも言った。
「あの人は立派な方です。あの様な気高い方は他にはいないでしょう」
「はい」
リリーナにも一矢がわかっていた。一矢は愚かと言えばそうかも知れない男である。だがその求めるものはあくまで純真であり、そして一途だ。心に曇りはない。それは皆が知っていることであった。
「ですから。信じて下さい」
「わかりました。私は一矢を信じています」
エリカも頷いた。
「ですからここは」
「はい。お願いします」
(これでいい)
メルビは頷き合うエリカとリリーナを見て心の中で密かに思った。
(この二人が。そしてエリカと一矢が地球とバームの架け橋になってくれる。平和は必ず訪れる)
「ただ」
だがここでダンゲが言った。実は彼はボアダンの者である。ハイネルの命でここに来ているのだ。
「ビッグファルコン占領とは。由々しき事態です」
「それでダンゲ将軍に頼みたいことがあるのだが」
「私にですか」
「そうだ。届け物をしてもらいたい。いいかな」
「届け物」
「ロンド=ベルを勝利に導く為のな」
メルビも動いていた。平和の為に。今平和に向けての胎動もはじまろうとしていた。

第七十四話完

2006・2・14
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ