第七十三話 バルマー司令官マーグ
[4/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
処に」
「君は一体誰だ?」
だがマーグの返事は素っ気無いものであった。
「私には弟なぞはいないが」
「そんな筈は」
「戯れ言を言うのもいい加減にしろ」
ロゼが出て来た。
「マーグ司令に弟なぞおらぬ。司令は一人であられるぞ」
「嘘だ!」
タケルは叫んでそれを否定した。
「俺は知ってるんだ!兄さんのことを!」
「まだ言うか!」
「知っているからこそここにいるんだ!そして兄さんのおかげで今ゴッドーマーズに乗っている!」
「ゴッドマーズ」
マーグはその言葉に反応した。
「それは一体」
「司令」
だがここでロゼが前に出て来た。そしてマーグに対して言う。
「ここは私にお任せを」
「君が指揮を執るのかい?」
「はい、ゼーロンで出ます」
彼女は申し出た。
「ですから司令はここで全体を見ていて下さい。宜しいでしょうか」
「大丈夫だね」
「はい」
ロゼはこくり、と頷いた。
「ですから。お任せ下さい」
「わかった。それじゃあこの戦いは君に任せる」
彼は言った。
「けれど無理はしないようにね。何かあったら私も行く」
「ですがそれは」
「何、安心してくれ」
マーグは微笑んでこう語り掛けた。
「私とて超能力は持っているからね」
「司令」
「だから安心してくれていい。わかったね」
「・・・・・・わかりました」
一瞬だがそれまで引き締まっていたロゼの顔が微かに穏やかになった。
「では行って参ります」
「うん」
ゼーロンが出た。ロゼはそこから全軍に指示を下した。
「波状攻撃を仕掛ける」
まずはこう言った。
「そして敵を暫減していく。よいな」
「はっ」
「では全軍攻撃開始。まずは第一陣が行け」
命令の通りに動く。まずはメギロート達が出て来た。
そしてロンド=ベルに対して向かう。だがこれは彼等にとって敵ではなかった。
「今更メギロートじゃ」
「相手にゃならねえんだよ!」
彼等は敵を引き付けた。そして敵を小隊単位で減らしていく。それで敵を葬っていく。
「やはりメギロートでは相手にはならないか」
ロゼはそれを見て呟いた。これは実は予想通りであった。
「ターゲット=ロック!」
フォッカーが狙いを定める。目の前の数機のメギロートに照準が合わせられる。
「もらった!」
そしてマイクロミサイルを放つ。それは派手に動き回りながらメギロート達に向かって行く。
メギロートの反応が遅れた。いや、フォッカーがあまりにも速かったと言うべきか。無数のミサイルを受けて彼等は炎と化して消えてしまった。
フォッカーだけではなかった。その他の者達も積極的にメギロートを破っていた。そして敵の数は瞬く間に減ってしまっていた。
「よし」
ロゼはそれを見て次の決断を下した。
「第ニ陣、行け」
冷徹な声が響く。その声
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ