第七十一話 決戦!大海獣
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か少女の顔に戻っている。
「言ったままだよ」
マーグはにこやかに笑って答えた。
「君が副官として私のボディガードも務めてくれているからね。安心していられる」
「わ、私はそんな」
頬を赤らめさせて横に俯く。それがどうしてなのかは自分にもわからない。
「ただ・・・・・・自分の責務を果たしているだけです」
「それで充分だよ」
「そ、そうでしょうか」
何故こんなに戸惑うのか自分でもわからない。だがどうしても戸惑わずにはいられなかった。
「君がいられるから私は司令としての仕事に専念できる」
「はい」
「これからも頼むよ」
「わかりました。それでは以後もお側に」
「うん、頼むよ」
「はい」
「それでは軍を発進させよう。目標はハワイだ」
「了解」
こう言い渡すとマーグは自室に戻る。ロゼは一人艦橋に残った。
「な、何故なのかしら」
ロゼはまた顔を赤くしていた。
「司令の言葉を聞いていると。どうしても」
自分でも何が何かわからなかった。
「戸惑わずにはいられない。どうしてなのかしら」
「副官」
「はっ」
周りにいる部下の一人の言葉に我に返る。
「風邪でもひかれたのですか?顔が赤いですよ」
「な、何でもない」
慌ててその場を取り繕う。
「それで。どうしたのだ」
「ギャブレー殿から通信が入っておりますが」
「ギャブレーから」
「はい。司令を御呼びですが」
「司令は今お休み中だ。急な話なのか」
「いえ、そうでもないようですが」
「では私が出よう」
彼女は副官としてのロゼに戻っていた。
「すぐに通せ」
「わかりました」
この時彼女はまだ自分の心の中に気付いていなかった。だがこれにより彼女の運命は大きく変わることになる。だが彼女はそれにも気付いてはいなかった。そして自分の未来のことも。どんな力を持っていようとも彼女の心は人のそれであったからだ。人だからこそ彼女も弱い、だがそれにもやはり気付いてはいなかった。
ロンド=ベルはハワイまで僅かの距離にまで達していた。ハワイの管制から通信が入る。
「こちらの受け入れ準備は整いました」
「了解」
ブライトがそれに応える。
「では今から予定通りそちらに向かう。それでいいか」
「はい。お待ちしております」
そんなやり取りで終わった。そして彼等はそのままハワイに向かうのであった。
「久し振りのハワイだな」
ジュドーが自分の部屋で身体を伸ばしながら言った。見ればガンダムチームの面々が集まっている。
「何か。海を見ていると泳ぎたくなってくるぜ」
「もう、お兄ちゃんたら」
リィナがそれを聞いて困った顔をする。
「遊びに来たんじゃないのよ」
「わかってるよ。ここには中継で来たんだろ」
「へえ、わかってるじゃない」
エルがそれを聞いて言う。
「てっき
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