第七十話 ネリー=リバイラル
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つも気になるがあのバロン=マクシミリアンだけどな」
「あいつか!?」
「何者だ!?ありゃ」
タダナオは首を傾げさせていた。
「いきなり出て来やがったが。妙な奴だな」
「そもそも男か女かもわからねえな」
「声からして男だろ」
「そうかね」
「俺はそう思うけれどな。どうだろうな」
「私は女の人だと思うよ」
「ヒメちゃん」
二人はヒメの言葉に顔を向けた。
「何かお母さんみたいな感じがしたから」
「お母さん!?」
「それはちょっと違うんじゃ」
「ううん、そんな感触だった。それに」
「それに!?」
「何か知っている人に感じが似ていた。誰かまではわからないけれど」
「そうなんだ」
「じゃあ。誰なんだ?ありゃ。ミリアルドさんでもないし」
「おいおい、ミリアルドさんはもうこっちにいるぜ」
「だからだよ」
「おい、三人共」
ここで真吾が彼等に声をかけてきた。
「!?真吾さん」
「連中のこともいいが勇のことも目を向けないか」
「おっと」
「それでネリーさん・・・・・・ん!?」
ここで彼等は異変を見た。
「な・・・・・・」
真吾達もそれを見て絶句した。
「な・・・・・・何がはじまるの!?」
レミーにもいつもの調子はなかった。
「二つのブレンが・・・・・・」
ケン太も言う。見ればユウ=ブレンとネリー=ブレンが合わさろうとしていたのだ。
「一つになる。そんなことが・・・・・・」
「ネリー」
勇はその異変の中でネリーを呼んでいた。
「何処だ、何処へ行ったんだ」
「ここよ、勇」
彼女は心の中で勇に語り掛けていた。
「私わかったのよ」
「わかった!?何を」
「この子がここを出たがらなかったのは貴方の様な人を待っていたのよ」
「俺を」
「そう。命を与えられた者の可能性を探す為に」
「誰が与えた可能性なんだい、それは」
「それは貴方が探して」
彼女は言った。
「私にはもう探せないから。けれどそれはこの子が探してくれるわ」
「ブレンが」
「そう。この子の力で勇の大切な人達も守ってくれればいいから」
「ネリー=キム、君は」
「勇、忘れないで」
最後が来ようとしていた。ネリーはこれまで以上に優しい声で彼に語り掛ける。
「私は孤独ではなかったわ。・・・・・・最後に貴方に出会えたし。それじゃあ」
ゆっくりと目を閉じた。
「有り難う・・・・・・」
「ネリー・・・・・・」
ネリー=ブレンはリバイバルした。そしてネリーは完全に消えてしまった。
「ネリーさん・・・・・・」
ヒメはポツリと呟いた。
「あれがあの人の運命だったんだ」
泣きそうになるヒメに対してタダナオが言う。
「悲しいけれど・・・・・・それだけだ」
「それだけ」
「言い方が悪かったか、済まない」
彼は自分の言葉を訂正
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