第六十九話 ビムラーの動き
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だからよいのだ」
「あら、新解釈」
「ロミオとジュリエットがそうだったように」
「ロミオとジュリエットか」
「また面白い話を出してきたな」
京四郎がそれを聞いて呟く。
「どうやらここにもロミオとジュリエットがいるらしい」
一矢をチラリと見ながら言う。
「許されぬ愛。だがそれへの成就に向けて燃える二人。それこそが」
そしてここで薔薇を掲げた。
「美しい・・・・・・」
「よし、これで前口上は終わったな」
カットナルが前に出て来た。
「ロンド=ベル、久し振りだな」
「おや、カットナル上院議員。どうしてここに?」
「何故それを」
万丈の言葉に反応する。
「いえ、何故ここにおられるのか気になりまして」
万丈はさらに言う。
「どうしたんですか?会社の宣伝ですか?」
「ええい黙っておれ!わしはカットナル上院議員などではない!」
「・・・・・・どう見てもカットナル上院議員よね」
「あんな目立つ人そうそういないし」
エルとルーがそれを聞いてヒソヒソと囁く。
「我が名はスーグ=ニ=カットナル!カットナル上院議員では決してないぞ!ましてや製薬会社とも一切関係はない!わかったか!」
「自己紹介しちゃってますよ、あの人」
メグミが呆れた声で言う。
「ううん、狙っているのかしら」
ハルカも首を傾げている。
「大体お主も財閥を放っておいて何をしているか!」
「何で僕が財閥を持っているって知っているのかな」
「勘だ!」
「うわ、凄い強引」
「ここまで強引だと流石に黙るしかないわね」
アクアとエクセレンも困った顔をしていた。
「わしの勘を舐めるな!それにわし等はただ何もなしでここに来たわけではない!」
「そうよ!かみさんから貰ったお小遣いを奮発してやって来たのだからな!」
ケルナグールも出て来た。
「覚悟せよロンド=ベル!今度こそビムラーを手に入れてやるわ!」
「今かみさんって言わなかったか?」
ケーンがそれに気付いた。
「あれ、あの人結婚してるんだぜ。知らなかったのか?」
タップがそこで突っ込みを入れる。
「そうなのか」
「ああ。それもかなりの美人だぜ」
「マジかよ。世の中何があるかわからねえな」
「蓼食う虫も好き好きってね」
「こら、そこ!」
ケルナグールはドラグナーチームの三人に反応してきた。
「今何と言った!」
「ゲッ、聞こえてたのかよ」
「わしの耳は地獄耳だ!ボクサーを舐めるな!」
彼は叫ぶ。
「わしのかみさんは心からわしを愛してくれておる!そしてわしもだ!」
「ううむ」
「世の中は本当に不思議だな」
「これがその写真よ!」
「何と!」
それを見ていつもはクールなライトも思わず叫んだ。
「ちょっと待てライト」
だがそこでケーンがクレームをつけた。
「御前が何と!
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