第六十六話 死闘!キリマンジャロ
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はエリカをこの手で・・・・・・。その為に戦っているんだ」
「地球よりも一人の女の為にか」
「エリカを救えなくてどうして地球が救えるんだ」
一矢はまた言った。
「俺は地球も救う。だがエリカも」
「わかった。御前はとんだ甘ちゃんだな」
京四郎はまたシニカルに言った。
「こんなに甘いとは思わなかった。何処まで甘いんだか」
「京四郎」
「そしてそんな奴の側にいる俺もな。甘いものだ」
「今何て」
「聞こえなかったのか?俺も応援してやるよ」
「本当なのか、それは」
「ああ。俺も今までは地球の為には一人の女のことは放っておけと考えていた」
彼は述べた。
「だが御前を見ているうちに考えが変わった。一人の女を救えなくてどうして地球が救えるんだ、ってな」
「協力してくれるのか」
「だから今ここにいる」
彼はまた述べた。
「京四郎・・・・・・」
「だが一矢忘れるな」
彼はここで声を厳しくさせた。
「御前は地球人でエリカはバーム星人だ」
「ああ」
「結ばれるまでには多くの苦難があるぞ。それはわかっているな」
「勿論だ。けれど俺は乗り越えてみせる」
「よし」
「エリカを、そして地球を救うんだ」
彼は決意を新たにした。ロンド=ベルの面々はそんな彼等を遠くから見守っていた。
「妬けるわね、本当に」
マリがそれを見て言う。
「あそこまで想っていると。エリカさんも幸せね」
「幸せなんですか」
「当然よ。あんな人にあそこまで想われてるんですからね」
マリは猿丸にそう答えた。
「一矢さんみたいな人に。あんなに誰かを思える人なんてそうそういないわよ」
「そうだな」
それに神宮寺が頷いた。
「一矢さんは確かに立派だ。あんな人は他にはそうはいないだろう」
「ミスターもわかるのね」
「ああ。妬けるのもな」
「ミスターもそうなの」
「少しな。だが応援したくなるな」
「そうね。私も似た様な状況だったから」
「フォウさん」
「ティターンズにいて。そしてカミーユに導かれてここまで来たから」
「そうだったな。あの時は本当にどうなるかと思ったよ」
カミーユがそれに応えた。
「けれど今君はここにいる。だから彼等も」
「ええ、きっと願いは適うわ」
フォウは何時になく優しい声で述べた。
「私達もそうだったんだから」
「何かこっちも妬けるなあ、おい」
タップがそんな二人を茶化す。
「俺達みたいなもてない連中にとっちゃ目の毒だぜ」
「もてないのは御前だけじゃないのか、タップ。と言いたいが御前はローズちゃんがいるじゃないか」
「おっと、そうだったか」
ライトに言われてようやく気付く。
「俺なんか本当に誰もいないんだ。それに比べれば」
「ダイアンさんとはどうなったんだ?」
「ベン軍曹と
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