第六十五話 明鏡止水
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第六十五話 明鏡止水
「さて」
白いスーツの男がそこにいた。暗く、巨大な玄室であった。
「あの方は無事彼等のところに辿り着きましたよ」
「・・・・・・・・・」
それを聞いて何かが頷いた。
「いずれ貴方達も動くことになるでしょう。準備は宜しいですか」
「・・・・・・・・・」
その何か達はまた頷いた。
「この地球を守る為に。神は貴方達を作り上げた」
「・・・・・・・・・」
返事はないが意識は感じられた。白いスーツの男にはそれが感じられていた。それを感じながら話を続けていた。
「宜しいですね、何もかも」
「・・・・・・・・・」
「頼みますよ、その時は」
彼は言葉を続けた。
「ここから出る時です。そして地球を救う時」
何かの意志があるらしい。だがそれが何かまではわからなかった。わかっているのは彼だけであった。
「それができるのは私達、そして彼等だけなのですから」
そう言い残してその場を後にした。何かが動こうとしていた。
ロンド=ベルはキリマンジャロに到着した。そしてそこでシャッフル同盟を中心として訓練がはじめられたのであった。
目的は言うまでもなかった。彼等が明鏡止水を得る為である。ロンド=ベルの面々は彼等を中心として訓練を行いはじめたのであった。
「行くぜ!」
ドモンのシャイニングガンダムに対して甲児が攻撃を仕掛ける。
「来い!」
ドもンは身構えていた。甲児はそれに対して容赦のない攻撃を仕掛けて来た。
「ロケットパァーーーーーーンチッ!」
ロケットパンチであった。本気で撃っていた。その証拠にそれはドモンのシャイニングガンダムの急所を的確に狙ったものであったからだ。
「ヌウッ!」
ドモンはそれを避けることができなかった。ガードして防ぐのが精一杯であった。だがそれでは不充分なのは誰の目からも明らかであった。
「クッ、駄目だ!」
ドもンはそれを防いだ後で言った。
「こんなことでは・・・・・・。明鏡止水なぞとても」
「そもそもその明鏡止水って何なんだよ」
甲児が問うてきた。
「ちょっと甲児君」
それを聞いてさやかが声をあげる
「もしかしてそれを知らずに訓練に参加していたの?」
「ああ、そうだけど」
甲児は何も知らないといった顔でそれに答えた。
「けどそれがどうかしたのかよ」
「あっきれた」
彼女はそれを聞いて呆れた様な声を出した。
「何で知らないのよ」
「そもそも明鏡止水ってどういう意味なんだよ」
「それは」
「それは僕が説明するよ」
「大介さん」
「明鏡止水とは武道の極意の一つなんだ」
彼は言った。
「武道の」
「そう。何事にも動じず、己を見失わない。簡単に言うとこうなるんだ」
「そうだったん
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