第六十二話 ダカールの攻防
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第六十二話 ダカールの攻防
ダカールへ踵を返すロンド=ベルとダカールに向かうネオ=ジオン。両者は全速力で街に向かっていた。これは双方共同じであった。
「彼等は今何処にいるか」
ハマーンはグワダンの艦橋で部下達にこう問うた。
「もうすぐダカールに着くそうです。そして街の東側に布陣するようです」
「そうか、予想通りだな」
ハマーンはそれを聞いてこう呟いた。
「ならば。わかっておろうな」
「はい」
「もうすぐ火星の後継者達も到着する。彼等と連動して我等はそのまま東側から攻撃に入る」
「はい」
「これでダカールの守りは他の部分が手薄になる。そこを衝くぞ」
「わかりました。それでは」
「そして連邦軍は何処にいるか」
「街の北及び西に展開しているようです」
「そうか」
これもまたハマーンの読み通りであった。彼女はそれを聞いて満足したように微笑んだ。
「そちらにはマシュマーとグレミーの部隊が向かっているな」
「はい」
「我等は三方から攻撃を仕掛ける。だがそれだけではない」
そしてこう言った。
「南からもだ。連邦はどうやら一年戦争の時の我等の作戦を忘れれているようだな」
「どうやらそのようで」
「海を制する者が地球を制する」
かって大英帝国がそう豪語したことであった。
「それを今また思い出させてくれる。地球に閉じ篭もっている者達には」
「それでは」
「この戦い、裏を衝いた方の勝ちだ」
ハマーンはまた言った。
「そして裏を衝くのは我々だ。よいな」
「はっ」
ネオ=ジオンはダカール攻略に策を講じていた。それはまるで竜の顎の様にダカールという街を捉えようとしていた。
ロンド=ベルはそれも知らず一路ダカールに向かっていた。彼等はただダカールだけを目指していた。
「敵は北と東からダカールに向かっています」
ルリが報告する。
「その数はかなりのものです。そして宇宙からもエネルギー反応がありました」
「火星の後継者ね」
「おそらく」
ユリカの問いに答える。
「どうしますか」
「決まってるじゃない。やっつけちゃいます」
ユリカは一言で終わらせた。
「放っておいたら大変なことになりますから」
「わかりました」
「街の東と西は連邦軍正規軍が守りを固めています」
「御父様ね」
「はい。そしてキングビアルも。神ファミリーも参戦しています」
「あの人達も頑張ってるんですね」
「頑張ってるどころか主力ですよ」
メグミは付け加えた。
「キングビアルがないと今までダカールを守りきるなんてできませんでしたから」
「じっちゃんも頑張ってるんだな」
「そうですね。だから勝平君も頑張って下さいね」
「へへっ、わかってらあ」
「あとは調子に乗らない
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