ALO編
七十話 地底氷河と邪神水母
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ら考えだし……と、リョウが口を開いた。
「ゾウリ……」
「履物じゃない。かわいくないわよ」
リーファが突っ込む
「ゾウサン……」
「まんまだろそれじゃ」
今度はキリトだ。
「イゾウ……」
「それじゃ時代劇よ」
またリーファ。
「シュウゾウ……」
「「暑苦しい」」
そのまましばらく考えていると、今度はキリトが言った。
「じゃ、トンキー」
聞いて、リョウもリーファもあぁ。と呟いた。確か、なんかの絵本に出てきた象の名前だったはずだ。しかしあの物語だと、象のトンキーは最後には死んでしまうんだったような……
「あんまり縁起の良い名前じゃないような……」
同じ本を読んだ事が有ったのだろう。リーファがそう突っ込んだのに対し、キリトはバツが悪そうに苦笑する。
「そうかもな。なんとなく頭に浮かんだんだけど」
「いや、案外名前としちゃ良いんじゃねぇか?」
「そうね。て言うか君もあの本読んでたんだ。ま、じゃあそれにしましょ!」
そうしてリーファは象水母に向かって「おーい!今から君はトンキーだからねー」と叫んだが、当然何も反応が返ってくるはずはない。そもそも名前を付けると言っても気分だけで、システム的には何の意味もないのだ。
しかし……
「トンキーさん、はじめまして!宜しくお願いしますね!」
キリトの型でユイがパタパタとてを振りながらそう言った時には、偶然であろうがその大きな耳をトンキーはパタパタと振って返したのだった。
かくして、邪神の上に乗ったプレイヤー三人とピクシー一人。外野が見ればさぞ異常な光景であろう組み合わせの彼等は、のっしのっしと、世界樹の根元目指して進むのだった。
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