ALO編
六十九話 K/S同盟会合の乱
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少々苦しい逸らし方だったが、リーファは動揺で、ユイはキリトのそう言う事には敏感らしく、ギュン!とキリトの前にホバリングする。二人ともこの手の事に単純な子で良かったと、内心安堵。
「確かに最近リーファさんとの平均距離がスイルベーン出発時より短くなって……パパ!!」
「な、ないない無いから!ほ、ほら!リーファってあんまり女の子って感じしないしさ!」
ポロッと出た、その言葉が命取りになる言葉だと何故言う前に気付かないのか、リョウは本気で疑問になる。
「ちょ……な……そ、それってどーいう意味よ!?」
そこでようやく失言に気が付いたのか、キリトは引きつった笑いを浮かべる。
「い、いやほら親しみ易いと言いますか……良い意味でだよ。うん」
「どーだかな。つか女にそれ言って良い意味ってなぁ……」
「ちょ、兄貴!?」
「キーリートくぅん?」
リョウによって言い訳を塞がれ、キリトはさらに数歩後ずさると……
「そ、そんな事より、アルンまで早く飛ぼうぜ!日が暮れちゃうよ!」
そう言って、空に逃げ出した。
「あ、こら!待ちなさい!!」
続けて後を追うように、リーファも翅を広げ、地を蹴る。
そんな二人を見て「ククク」と小さく笑ったリョウは後ろに居たユイを見る。
「んじゃ行くか。ユイ坊」
「はいっ!あ、叔父さん、やっぱりさっきの話は……!」
「はいはい、分かってますよっと!」
「あ、叔父さん!待って下さい!」
そうして、最後の羽音が空の彼方に消えると、高原は再び、静かな野原へと戻る。遠く北東の空には、夕陽の朱に染められた巨大な樹が、黒々としたシルエットとなってその存在を主張していた……
Third story 《旅路と紅の妖精》 完
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