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SAO─戦士達の物語
ALO編
六十九話 K/S同盟会合の乱
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そうな金属質な音を発していた。受け取ったサクヤが中をのぞきこみ、中の青白い光を見た瞬間……

「な……十万ユルドミスリル貨!?これが……全部か!?」
「はぁ!?」
「エェ〜〜〜!?」
 サクヤの声に反応して、リーファとアリシャも驚きの声を上げる。領主の後ろに居た側近達もかなり動揺し、ざわめいて居るようだ。やがて、サクヤが口を開く。

「これだけ稼ぐには、ヨツンへイムで邪神クラスをキャンプ狩りでもしない限り不可能だと思うが……良いのか?一等地にちょっとした城が建つぞ?」
「構わない。俺にはもう必要ない」
 サラッと言い切ったキリトに、リョウは内心でやれやれと首を振った。あれは恐らく、キリトの今の全財産だろう。何も全て渡すことは無いだろうに……
ちなみに余談だが、キリトはSAO終了時家を買った関係で其処まで持ち金が多かったとは言えなかったため、リョウはキリトよりかなり多めのユルドを持っている。具体的には、今キリトが渡した額の、「人前で絶対に口に出来ない倍」くらいだ。

 その後、また一言例を言い、二人の領主と側近達は蝶の谷の反対側へと飛んでいった。
そしてまた高原に、静寂が訪れた。

「……行っちゃったね」
「あぁ……」
「ふぅ……中々大仕事だったな」
 キリトの「全く」と苦笑したような声と、リーファの「ホントね」と笑う声を聞きながら、リョウは遠く、沈もうとしている夕日を眺める。

「そういや兄貴、最後二人と何してたんだ?」
 キリトが訪ねる。実はリョウ、立ち去る直前の二人をわざわざ追いかけて、ウィンドウを操作して何事かをしていたのだ。
キリトが言っているのは、その事だった。

「ん?フレンド登録。領主二人に会うことなんざめったにある機会じゃねぇしな」
「えぇ?だってリョウ、さっきのホムラって子ともフレンド登録してたわよね?」
 あっけらかんと答えたリョウにリーファが突っ込む。

「あぁ。再戦したいって言われたしな」
「おいおい兄貴……」
「リョウ叔父さん!ねーねはどうするですか!」
「あぁ?」
 キリトに続いて頬を膨らませながら顔を出したユイの不機嫌そうな一言に、リョウは眉をひそめる。

「あのなぁユイ坊。別にフレンド登録くれぇ大したことじゃねぇだろ?ダチ増やしただけだぞ?」
「むー……納得出来ません!」
「何がだよ……大体俺と彼奴はお前の父ちゃん達みてぇな関係じゃねぇって……」
「え?それどういう話なの?」
 リーファが興味深々と行った様子で訪ねて来た事で、また話をややこしくされては適わないと判断したリョウは話を逸らしにかかる。

「それよりユイ坊、良いのか?最近キリトとリーファ、結構密着する事多くなってるぞ?」
「へっ!?」
「パパ!?」
「ちょ、お、俺に振るの!
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