ALO編
六十九話 K/S同盟会合の乱
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せん。俺達は彼女に世界樹まで連れて行ってもらう約束をしているので……」
「そうなの?うーん、残念だナー」
目を細めて残念そうに言う彼女の後ろから、サクヤが言う。
「残念だったなアリシャ。ところで、アルンに行くのかリーファ。物見遊山か?それとも……」
「領地を出る……つもりだったんだけどね。でも、何時になるか分からないけど、きっとスイルベーンに帰るわ」
「そうか……ほっとしたよ。必ず戻って来てくれよ──出来れば彼等も一緒にな」
「途中でうちの領地にも寄ってね。大歓迎するヨー」
そう言って一歩下がったアリシャと、横に並んだサクヤはそれぞれ深く一礼する。顔を上げたサクヤが言った。
「今回は本当にありがとう。リーファ、キリト君それと……」
「あぁ……そういや俺は名乗って無かったな。リョウコウだ。リョウで良いぜ」
「そうか……ならばリョウ、本当にありがとう。もしも私達が討たれていれば、サラマンダーとの格差は決定的な物になっていただろう。何か礼をしたいが……」
「いや、そんな……」
「ねぇ、サクヤ、アリシャさん」
困ったように頬を掻いたキリトの横に、リーファがスッと進み出た。
「今度の同盟って、世界樹攻略のための物なんでしょ?
「あぁ……まぁ究極的にはな。シルフ、ケットシー合同で世界樹攻略を行い、一度目が成功すれば二度目ももう片方の種族に協力し、二種族が両方ともアルフになれる事を目指す。と言うのが条約の基本骨子だが……」
「ならその攻略に、私達も参加させてほしいの。それも可能な限り早く」
そう言ったリーファの前で、二人の領主は顔を見合わせる。
「同行は構わないし、むしろ此方から頼みたいくらいだよ。時期的な事はまだなんとも言えないが……しかし何故だ?」
「…………」
少し目を伏せたキリトが、小さく話し出した。
「俺がこの世界に来たのは、世界樹の上に居るかもしれないある人に会うためなんだ……」
「人?妖精王オベイロンの事か?」
「違う……と思う。リアルで連絡が取れないんだけど……どうしても会わなきゃいけないんだ」
「へエェ……世界樹の上ってことは運営サイドの人?なんだかミステリアスな話だネ?」
またしても興味深い。と言った様子のアリシャが瞳を輝かせながらそう言ったが、しかしすぐに力無く耳と尻尾を伏せると、俯く。
「でも攻略メンバーの装備を整えるのに、暫くはかかっちゃうと思うんだヨ……とても一日や二日じゃ……」
「そうか……いや、俺もとりあえず樹の根元まで行くって言うのが目的だから……後はなんとかするよ」
そうして小さく笑ったキリトはふと思い付いたように「あ、そうだ」と言った。
「これ、資金の足しにしてくれ」
そう言ってアイテムウィンドウから取り出した袋は、ジャラジャラと重
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