第59話 =新たな冒険=
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色は恐らくヴォルトの象徴の色である紫――紫といってもスミレのような色に近いが――で背丈も目の前のキリトと大して変わりは無い。
「なぁ……ここどこ?」
「…マップ出してみれば」
「だな」
マップはメニューで見れるようなのでキリトが右手をいつものように振るが一向に現れる気配は無い。俺も同じく試してみるが結果は同じだった。何度も振っているうちにさっきのアナウンスが飛行コントローラとメニューは左手と教えられえていたことを思い出し左手を振るとなんとか無事にメニュー画面が目の前で開かれた。
「……キリト…ログアウト…って…」
「………試してみようぜ」
少し指先が震えながらメニューをスライドさせるとそのウィンドウの隅にはこの世界からの脱出方法である【Log Out】のボタンが発光していた。そのボタンを押すとフィールドでは即時ログアウトできません云々というメッセージの下にYes/Noボタンが現れる。
「…あった……ってキリト、何してんだ…?」
安堵感からか俺は全部のメニュー画面を消してしまったがキリトは自分のメニュー画面に食い入るように見つめている。
「いや、自分のステータス見てたらさ……バグなのか?」
キリトに促されて俺も見てみると確かに初心者ではありえないステータスが表記されていた。ウィンドウの上にはリクヤと同じみの名前があり、その下にヒットポイント、その横にはいわゆるMPのマナポイントがそれぞれ300と50といういかにも初期ですよといわんばかりの数字だ。ここまではおかしいところは何も無かったが恐らくキリトが驚いたのは次の項目だろう。
選択するものが無かったはずなので空欄のはずのスキル欄が全て埋まっていたのだ。
《両手剣》や《体術》、《武器防御》に《戦闘時回復》などという戦闘スキルから《料理》みたいな生活系スキルまで統一はされてなく熟練度がすべて異常としかいいようが無かった。
《両手剣 1000》に《武器防御 1000》、《戦闘時回復 1000》、《索敵 800》、《投剣 400》、《棍術 500》、《料理 1000》……あれ、これって…?
「SAOじゃないのか?」
これはソードアート・オンラインでの最終的な俺、そのステータスと丸被りだった。俺がそう気付けたのは両手剣が1000、というのと料理が1000というあわせてとる人はなかなかいないスキルがどちらも完全習得だったのとSAO時代にサチやユカにテイルズの技をコーチするために取ったその2つのスキルが存在していたからだ。
「…うぁ…」
「……意味不明なんだけど」
キリトはすでにアイテム欄を見ているらしくげんなりとしていた。ついでに可視モードしてもらうと『???????』と名のついたアイテムや意味不明な羅列の文字で構成さ
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