第59話 =新たな冒険=
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でポリゴンが欠けていき雷のようなノイズが視界を這いずり回る。
「…え…?…はぁ!?」
正直わけがわからない。さらに次の瞬間、モザイク状に全てのオブジェクトが無くなっていき世界が崩れて大きな暗い穴が俺の前に広がっている。そしてまるでブラックホールのごとく俺の体を吸い込み再度落下を始める。
先ほどのスピードとは比較にならないくらいに。
「お、俺は悪くねぇー!!!!!」
急に出た絶叫とともにそのまま虚無の空間に吸収された。
――――――――――
「あぐっ!?」
しばらくの落下――といってもほとんど真っ暗だったが――の後、見事顔から地面に激突した。
「痛ってぇ……どんな始まり方なんだよ、このゲーム……」
誰が聞いているのか判らないけどブツブツと文句をいいながら周りを見る。ツタの絡まっている樹がたくさんあったり虫がたくさんいたりとでどうやら森ということが判明した。
「でも……まさか、また来るなんてな…」
今やゲームといったらVRMMO、という時代に俺の中ではオンラインゲーム離れがすでに始まっていた。理由はテイルズをやりこんでいたい、という理由もあったけどボタンをカタカタ動かす方が自分にとっては好きなのだ。もちろん、これを否定するつもりはないしVRMMOにもいいところはたくさんあるのはあの2年間のおかげで体に染み渡っている。
「さて…あいつ捜さない「うぉぉー!?」…っ!?」
あいつ…一緒に助け出そうと、決意した勇者様をさがそうと立った瞬間どこかから変な叫び声が聞こえてきた。きょろきょろと周りを見渡すが木々とたまに虫がいるだけで何にも無い。不意に上を見上げるとなにやら黒い人影がこちらにおちてくるのが見えた。
「…は?」
距離があれば避けることも可能だったが残念、あと2、3秒でぶつかる場所まで落下してきている。
「フムグ!!」「ぐぁっ!?」
そして案の定ぶつかってそのまま意識が途絶え……るところだった。
「……」
「……」
その人物は全身黒…多分スプリガン選択者なんだろう、髪の毛はつんつんで肌は浅黒いものだった。向こうも俺のことをまじまじと見つめてくるが理由は簡単だろう。…相手が誰なのかまったくわからないのだ。
「えっと…名前は?」
「…あ、キリトっていうんだ」
「お前かよ!」
突然の大声に目の前の少年、キリトはポカンとしているが俺も名前を伝えると今さっき俺がしたような同じような反応をされてしまった。
――――――――――
「……お前、あんまり変わってないよな」
「…マジで?」
どうやらキリトに言わせると俺の容姿は耳がツンとしているのと髪の色以外はSAO…現実とそんなに違いは無いらしい。髪の
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