ALO編
六十七話 巨大橋の死闘
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と包む)なおかつ妙に様になっているので、三人とも何も言わない。
「キリト、疲れてねぇか?」
「まだまだ。こんなんじゃ疲れたりしないさ」
煙草を咥えたまま聞いたリョウに、キリトは二ヤッと笑って返す。実際、その顔は余裕そうだった。
「リョウも大丈夫そうだし……二人とも頑張るわね……と、言いたいところだけど、ここら辺で、空の旅はいったんお預けよ」
「うん?そりゃまたどうして?」
キリトの問いに、リーファは背後にそびえる高い山を見上げて言った。
「あの山よ。あれが飛行限界高度より高いから、山越えは洞窟を抜けないといけないの」
「成程な。飛行には太陽か月の光が不可欠だから……」
「そ、洞窟の中は徒歩ってわけ。……シルフ領からアルンへ向かう一番の難所……らしいわ。あたしも此処からは初めてだし、情報もあんまり聞かないから分かんないけど」
「ちなみに、その洞窟ってのは長いの?」
「かなりね。途中に鉱山都市が有るからそこで休憩できるって話だけど……二人とも、今日はまだ大丈夫?」
訪ねたリーファに、リョウは視界の時計を見るためか目線をずらしてなんとなく問う。
「今リアル何時だっけか……?」
「七時半。俺は大丈夫だ。兄貴は?」
「そうか……ん、俺も問題ねぇ。」
「そっか。じゃ、もうしばらく頑張るって事で……此処で一回、ローテアウトしようか」
「ろ、ろーて?」
突然の聞き慣れない単語に、キリトは首をかしげる。その疑問には、リョウが答えた。
「ローテーションアウト。要は中立域で即落ち出来ねぇんで、代わる代わるに落ちて動かないアバターは残った奴が守るってこった」
「あぁ……成程。じゃ、リーファからどうぞ」
「だな。レディファーストって奴だ」
「そう?じゃ、お言葉に甘えて……二十分くらいだから、お願いね」
「おう」
「あぁ」
そう言って、リーファはログアウト。後には待機状態の彼女のアバターが残った。
「ふぅ……しっかし、こうやってMMOで旅ってのも久しぶりだな……」
「だよな。SAOより前には、たまにふらっと意味も無いところに行ったりしてたけど……」
SAO以前にリョウやキリトがプレイしていたMMOでは、グラフィックもこの世界ほどではないにしろ大した物になっていた。それは意味も無くフィールドを回るだけでも十分に観光気分を味わえるレベルの物で、リョウやキリトも時折思いついたように普段行かないフィールドに足を延ばしては、物見遊山を楽しんだものだ。
『VRでこれやると、マジで旅だよな……』
そんな物思いにふけり、リョウが苦笑していると……
「なぁ、兄貴……」
不意に、キリトが声をかけてきた。
「ん……?」
「本当に、この世界にアスナは……アスナ達はいるのかな……?」
「
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