ALO編
六十七話 巨大橋の死闘
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の文字を描くようにして、下側からサラマンダーの盾に叩きつけられる。その一撃は……
「「「「「「「「「……は?」」」」」」」」」
「はは……」
「え……?」
まるで……それがさも当然であるかのように、右側のサラマンダーの体を、中に浮かせて吹き飛ばした。仲間に受け止められる事も無く、橋から飛び出すように飛ばされたその体は当然橋から叩きだされ……
「うわあああああぁぁぁぁぁぁ……」
落下の恐怖からか、上がった絶叫の残響を尾に引きながら、あっという間に眼下の湖に墜落する。ドボンッ!と言う音の後に、ボチャッ。と言う何かに引きこまれるような不可解音がしたが、誰も気に留めなかった。否、気に留めることも出来なかったと言うべきか。
十一人となったサラマンダー達も、シルフ族の少女も、スプリガンの少年も、皆一様に、たった一人のプーカの青年を見つめている。殆どの物は唖然とし、一人は苦笑して。
武器を振り切った姿勢のままで静止していた彼はしかし、何事も無かったかのように武器を肩に担ぎなおす。
「さぁて諸君……旅立つ準備は、出来たかね?」
何処へなど、聞くまでも無かった。
しかしその言葉はある程度は意識を覚まさせたのか、先程も叫んだリーダーのサラマンダーが、突然怒鳴る。
「な……なめるな!!回復部隊は下がれ!三人は装備切り替え!盾は何としてもそいつを止めろぉ!」
その声で何とか騰勢を立て直したサラマンダーは、盾二人を前に出し、三人が懐から取り出した長剣を構える。視界その様子を、リョウは何の妨害もせずに眺める。後方のメイジ部隊の詠唱が始まり……
「別に俺の相手してくれんのは嬉しいがよぉ。後ろは良いのか?」
「何……「ブォォオオオオオオ!!」な……馬鹿な!?」
リョウがそう言った瞬間、後方のメイジ達の内一人の体を、突然無骨な斧が後ろから切り裂いた。あわてて振り向いたメイジ隊の前には……
「な、何故……ここに来るまでに、この周辺のMobは一掃されたはず……!」
大量、豚鼻獣人こと、オークが居た。各々、斧剣や鉈、簡素な弓などで武装している
「んま、ネタバレしてやってもいいけどそれやっとなげぇし、冷裂《こいつ》の試運転の相手オークに取られるってのも芸がねぇんで……そろそろ、逝っちゃってくれや」
そこから先は最早、語るまでも無いだろう。
実質的な彼等にとっての脅威は、冷裂の凶悪な一撃のみであったとはいえ、雑魚ながらも大量の数で押し寄せてきたオーク達によってパニックが極限に達したサラマンダー達に、その凶刃から逃れる術は無かった。
ちなみに言うまでも無いが、突然後ろに現れたオーク達は《セイレーンの笛》のエクストラスキル《モンスコルソング》によって呼び寄せられた半径五キロ圏内のオークの皆さんだ。演奏が終われば
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