第3章 白き浮遊島(うきしま)
第25話 余計な決闘立会人
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た俺。
【シノブ。彼、ワルド子爵はルイズの婚約者らしいのです】
ふ〜ん。成るほどね。そら、ルイズは16歳ですし、貴族のお姫様ですから婚約者ぐらい居て当然でしょう。
大体、時代区分で中世辺りに分類される時代なら、10代半ばでの結婚と言う事も珍しくなかったはずです。例えば、ルイ13世の妃アンヌ・ドードリッシュは14歳でフランス王家に嫁いで来ているし、マリー・アントワネットも同じだったはずですから。
ルイズ達の監視……と言うか、ワルド子爵の監視を頼んでいたダンダリオンからそう言う【念話】での報告が為された。
【それに、サイトの正体が伝説の使い魔らしい、と言う話が出ているのです】
伝説の使い魔?
確かに、他の使い魔とは才人は毛色が違っていますし、ルイズも普通の魔法使いとはかなり雰囲気が違いますから、伝説の系統と言うか、特殊な魔法の系統なんだとは思いますけど。
【なんでも、始祖ブリミルに付き従ったガンダールヴと呼ばれている使い魔なのです】
ガンダールヴ。記憶の端っこには有る名前ですね。確か、散文のエッダの中の、巫女の予言にそんな名前のドヴェルグ……つまり、ドワーフの名前の記載が有ったとは思うけど、有名でもないし、名前しか記述のない存在ではなかったかな。
スキュラやバジリスクの方がずっと有名ですし、俺の世界では神話的な力を持っていたと思います。そんな連中が使い魔として召喚される世界ですから、ドワーフぐらい召喚されるでしょうが。
まして、原初の巨人ブリミルも北欧神話に登場する巨人なのですから、其処に、同じ北欧神話出身のドヴェルクの名前を持つ使い魔が召喚されたとしても、何ら不思議ではないでしょう。
それに、闇のアールヴのドヴェルグは、原初の巨人ユミル(=ブリミル)がオーディンによって倒された死体から生まれたはずですから、微妙に神話的にも有っているような気もしますしね。
ただ……北欧神話で、更に伝説が絡んでいるとなると、次にやって来る可能性が有るのが、ラグナロクなのですが……。
あれは、発生した理由がさっぱり判らないんですよね。
確かに神話なんですから、曖昧な理由になるのは仕方がないのでしょうが、いきなり登場する謎の破壊神スルトなども存在して居ますしね。何と言うか、予言だから成就するのは仕方がないと言うような感じなのですが。
もっとも、ラグナロクの時に太陽と月が同時に飲み込まれているから、あれは何らかの隕石落下による核の冬の到来を伝説として表現しているのだとは思うのですが……。
太陽と月が同時に上空から失われると言う事は、白夜や極夜を示しているとは思えませんから。
それに、似たような伝承なら、ラゴウ星や天津香香背男命などの例も有り
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