第3章 白き浮遊島(うきしま)
第25話 余計な決闘立会人
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登場人物に関係する疑惑では、単に俺の思い込みだけの可能性は有りますから。
「成るほど。これ以上はここで話をしていても無意味か。そうしたら、ルイズ達は明日の朝一番の便でアルビオンに向かうのか?」
それならば、過去を見ずに未来を見ますか。
まして、このルイズを狙っている連中が、小説の三銃士の通り自国、つまり、トリステインの連中なら、アルビオンに渡ってからルイズ達に危険が迫る可能性は低くなります。ダルタニアンは海を渡ってからは、彼には直接危険は迫らなかったと記憶しています。
逆に、アルビオン・サイドからの策謀の場合、向こう岸に渡ってからの方が本番、危険度が跳ね上がるのですが……。
「明日はアルビオン行きの便は出ないみたいよ。つまり、ルイズ達は明後日の便でアルビオンに向かう事になったわ」
キュルケがそう答える。それに対して、
「アルビオンはスヴェルの夜の翌朝に、ラ・ロシェールに最も近づく」
そうタバサが補足説明をしてくれた。
成るほど。確かに、少しでも近い方が辿り着く為の燃料も少なくて済むはずですから、理には適っているとは思いますね。
もっとも、本当ならば、近づいて来るアルビオンに対して飛行船を飛ばした方が、少し燃料の消費が少なくて済むとも思うのですが。
逆に最接近してから後の出航では、以後は離れて行く一方なので、少しでも出航が遅れたら、その分、余計に燃料を消費するようになるはずです。
「そうしたら、キュルケは当然、明日にはアルビオン行きの便に乗船予約を入れる心算なんやろう?」
一応、この質問は行って置くべきでしょう。
但し、ここまで来て、更にルイズ達に危険が迫っている可能性が有る以上、キュルケが簡単に引き下がる訳はないとは思いますが。
「当然ね」
至極当然のような雰囲気でそう答えるキュルケ。
まぁ、それは仕方ないですか。但し、その場合、ルイズには、もう正直に理由の説明を行うしかないでしょう。それで無かったら、俺達の方が怪しまれる事に成りますから。
その理由は、内戦状態のアルビオンに魔法学院の生徒が渡る理由がないから。後は、渡る理由として、ルイズ達が帯びている密命の内容に関わる可能性が有り、同時に、キュルケ、タバサ、ジョルジュの三人は、すべて留学生で有るから。
もし、トリステインの王女の秘密を掴む為に、それぞれの本国から何らかの指示を受けて行動しているのでは、とルイズ達に勘ぐられた場合、必要のない軋轢を生む事と成って仕舞いますからね。
「それやったら、俺の明日は、その長身で左腕の無い仮面の男について聞き込みでもしてみますか」
☆★☆★☆
結局、タバサとキュルケの部屋の前で床に毛布を敷いて、もう一枚の毛布を被って眠る事に成っ
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