第3章 白き浮遊島(うきしま)
第25話 余計な決闘立会人
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どが、俺が食べていた料理に取って、とても重要な物で有る事が改めて思い知らされますし……。
もっとも、そんな無い物ねだりを続けても、意味は無いですか。
そうしたら次は……。
【シルフ。音声結界を施してくれるか】
腕時計のベルトの飾りに使用されている翠玉に封じられしシルフに、音声結界を施す事を依頼して置く。
ここから先は、多少の機密性を要する内容となる可能性が有りますから。
「山賊たちの尋問の結果を、キュルケはジョルジュから聞いているかいな」
多分ですが、あのルイズ達御一行様がやって来るまでには、少しの時間が有ったと推測出来ますから、ジョルジュより、キュルケは説明を受けていると思っての、この質問なのですが。
「あの山賊が実は傭兵で、ルイズが持っている密書を、彼女達を殺して奪う心算だった、と言う話なら聞いているわ」
キュルケがほぼ予想通りの答えを返して来る。
そうして、確かに、山賊たちの証言はそうなのですが……。
「その割には、少し戦力が不足していたように思いますね」
自らが尋問したはずなのですが、その内容について少し否定的な言葉を口にするジョルジュ。但し、彼の尋問は、普通に言葉を使うだけの物ではなく、魔法に因る尋問となるので、相手が魔法に掛かった振りをして虚偽の申告を行わない限り、偽の情報を掴まされる可能性は非常に低いのですが。
そのジョルジュの言葉を、タバサが首肯く事によって肯定する。そして、
「ルイズ達の目的地が判っていて、その上での待ち伏せとするなら、上空に対する攻撃力が不足し過ぎている」
……と続けた。普段は一言主命状態の彼女なのですが、今日は少し饒舌ですな。
それに、俺も、少しその部分に対しての引っ掛かりが有るのも事実です。
ただ、もしかすると、グリフォンがルイズ一行に存在すると言う情報が無くて、あのような形の待ち伏せとなって現れた可能性も有るのですが。
但し、それならば、馬で二日掛かる行程を一日で辿って来ていたルイズ達一行に待ち伏せを行うには、少し兵の展開が早過ぎる、と言う疑問も残っているのですが……。
「確かに、その部分は妙よね。昨夜、急に決まった任務の割には、いきなり待ち伏せをさせるようなマネが出来るのに、あの戦力では上空からの魔法には脆すぎたような気もするわね」
確かに、多少の疑問が残るのは事実なのですが、あの山賊どもは所詮、末端。汚れ仕事をやらせる為に雇われた使い捨ての存在。そんな連中が大した情報を持っている訳は有りません。
まして、急場の苦し紛れに打った策ならば、少々、粗が有ったとしても仕方がないでしょう。
確かに、ワルド子爵には多少の疑問が有るのですが、それが三銃士のワルド伯爵と言う
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