第3章 白き浮遊島(うきしま)
第25話 余計な決闘立会人
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して眠るから、俺にはベッドや部屋は必要ない」
窓の方は俺の式神のサラマンダーに任せるしかないか。流石に、ハルファスをこれ以上、酷使する訳にも行かない。それに、ダンダリオンは諜報が専門で戦闘はそれほど得意ではないし、ハゲンチはもっと戦闘に向いていない。
まして、タバサと同じ室内に居る訳ではないので、彼女の泊まる部屋自体を完全に、結界で包み込む訳には行かない。
その方法では、緊急時の【念話】での連絡も結界に因って阻まれて仕舞いますから。
「……って、タバサ。シノブは毎晩、そんな眠り方をしているの?」
かなり呆れたような雰囲気で、そう自らの親友と呼ぶ蒼い少女に聞くキュルケ。
……って言うか、貴女が異国の騎士とかって、俺の事を言ったんじゃ無かったですか。俺は素直に、騎士らしい騎士の模範的な行動を行っているだけだと思っているのですが。
えっと、何と言うか微妙な雰囲気を発しながら、タバサが首肯く。もっとも、この微妙な雰囲気は一体、何を意味するか良く判らないのですが……。
まぁ、そんな細かい事はどうでも良い事ですか。それに、彼女と契約時の約束は、俺が彼女の使い魔に成る、なのですから、彼女のガードはちゃんとする必要が有りますし、俺には、遠くに離れた彼女の身に迫る危険を察知する能力は有りません。
それに、俺が何処で寝ようが、ほっといて下さい、と言う気分でも有るのですけどね。
そう思いながら、キュルケの隣の空席の椅子を軽く引いて、タバサに座り易いようにしてやる俺。その椅子に、自然な雰囲気ですっと腰を下ろすタバサ。
この辺りの呼吸は、かなり阿吽の呼吸と言うヤツが取れて来たと思います。
もっとも、戦闘時にはまったく意味の無い技能なのですが。
ついでに、その様子をかなり呆れたような視線で見つめるキュルケと、何が面白いのか、少しの笑みを浮かべた表情で見つめるジョルジュも、少しずつでは有りますが、普段の風景と成りつつ有ります。
但し、それぞれが別々のタイミングで行動を共にして来たふたりでは有ったのですが。
キュルケは、学院での平穏な時に。
ジョルジュの方は、異常事態が発生した時に。
そして、店の従業員を呼んで、適当な夕食用の料理を注文するキュルケ。尚、この店に関してジョルジュの説明に因ると、基本的には貴族を相手にする、この街で一番高い宿屋らしいですから、食事に関してもそれなりの物を用意してくれると思います。
但し、魔法学院の食事すら口に合わない俺の口に合うかどうかは微妙なのですが。
☆★☆★☆
ハルケギニア世界に来てから、こちらの世界の食事を取る度に、現代日本に対する強い望郷の念が湧いて来るのですが、何故なんでしょうかね。
それに、胡椒や味噌、醤油な
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