第3章 白き浮遊島(うきしま)
第25話 余計な決闘立会人
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ッタ王女に何を依頼されたのか。
傭兵を数十人規模で雇う事までして奪う必要の有る密書って、一体……。
ただ、少し眉根を寄せ、そう考える俺。
そう、ただ、矢張り不思議なのは、山賊たちの配置が上空に対して無防備な配置でしか無かった事。ルイズ達一行にはグリフォンが存在して居ますから、俺達と同じように、結構、簡単に伏兵を発見出来たハズ……なのだが。
もっとも、一行の到着が黄昏時から夜に掛けての時間帯ならば、ヤツラの発見は俺達の場合よりも多少難しく成りますか。
もし、発見できなかった場合、完全に奇襲攻撃と成って、最初にグリフォンが無力化されたら、流石のルイズ達でも、かなりキツイ状態に成った可能性は高い……とは思う。
……のだが、矢張り引っ掛かる。
「成るほど。これは、つまり、アンリエッタ王女の命令が何か判らないけど、その情報が何者かに簡単に洩れていると言う事なんやな」
これまでに得た情報から推測出来るのは、先ずはこの辺りですか。
もっとも、昨夜の今日で即座に手が打てると言う事にかなり疑問が残るのですが。
これは、アンリエッタの周りに密偵が居て、夜の間に準備が可能だったと言う事なのか、それとも、ルイズの元に存在しているのか。
もしくは、そもそも、前々からルイズにアンリエッタ王女直々の命令が下される事が決まっていて、王女の周りではその事が周知の事実だったのか。
それに、三銃士に置けるワルド伯爵と、この世界のワルド子爵の名前の関連も有ります。
まして、アルビオン……つまり、イギリスに用事が有る、と言う事はそのワルド子爵の迂闊なひと言で判明しています。
もし、アンリエッタ王女がルイズに依頼した内容が、三銃士のアンヌ王妃の目的と同じような物。つまり、自身の恋心を表現するような物の回収ならば、ワルド子爵の存在は、敵方の人間が送り込んで来た存在の可能性も有ると言う事です。
「それで、その密書を奪う事を依頼した相手はどんな相手なんや?」
それでも、情報不足の内容をウダウダと考えていても仕方が有りませんか。それに、傭兵なら彼らを雇った存在が居るはずです。そいつの方から、この事件の裏を探る事が可能かも知れません。
「何でも、常に白い仮面を被っていた、かなり長身の左腕のない男性だと言う程度しか判りませんでした」
直ぐ其処にまで迫って来た松明の列を横目に見ながら、おそらくは、これが最後の質問となるで有ろう問いの答えを返して来るジョルジュ。
しかし、成るほどね。常に白い仮面を被っていたのでは、顔が判らなくても仕方がないでしょう。それに、危険な仕事……非合法な仕事の依頼の場合、本当に仕事を依頼する本人ではない代理の人間が仲介役を行う事も有りますから、もしも、その長身の仮面の男を特定出来
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