ALO編
六十六話 旅立ちの空
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て滑空に入った。
左右に、キリトとリョウが並んで来る。
「彼、リアルでクラスメイトだっけ?」
「……まぁ、一応ね」
「ふうん」
楽しそうに笑ったキリトに、リーファは頬を染めつつ、口をとがらせて訪ねる。
「なによ。そのふうんって……」
「いやぁ、いいなぁと思ってさ」
キリトがニヤニヤと笑い、胸ポケットから顔を出したユイが言った。
「あの人は、リーファさんが好きなんですね。リーファさんはどうなんですか?」
「し、知らないわよそんな事!」
何故か妙に気恥ずかしくなってしまい、リーファは余計に頬を朱くするとスピードを上げる。
「いやぁ……青春だねぇ」
リョウのニヤリと笑っているだろう声も、なんだか余計に恥ずかしさを倍増させた。
気を紛らわそうと、半回転して後進姿勢を取り、後ろを見ると、一年を過ごした翡翠の街が、どんどんと遠ざかっていく。少しだけ、チクリと胸が痛んだが、未知の世界へと旅立つ興奮に、直ぐに押し流された。
『バイバイ』
小さく心の中で呟いて、リーファは前を向く。
「──さ、急ぐよ!一回であの湖まで行こう!」
「おう!」
「あぁ!」
最早おなじみとなった返事を聴きながら、リーファはまだ見ぬ世界への期待を募らせ、翅を鳴らした。
Second story 《出会いと翡翠の妖精》 完
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