第二十八話 聖剣
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一人もおらず結局、外部にこの事を漏らせないために殺害されたらしい。祐斗はその生き残りという訳だ。
(それにしても伝説の剣が本当にこの世に存在していたなんて・・・)
闇慈はエクスカリバーが存在していたことに驚きを見せていたが、それよりももっと驚き・・・いや。許せないことがあった。
「全く。今の教会は腐ってるよ・・・人の命を何だと思っているんだ。自分が聖職者だからと言って何でも許される筈が無い!!こんなことが許されるのなら教会なんていらない!!いや・・・神なんていらない!!」
闇慈は教会や神を批判するようなことを呟いていたが、それは迂闊な行動だった。
「それは我々に対する侮辱と取って良いのだな?」
「えっ?」
闇慈が振り返ってみると巡礼服を着た二人の少女が立っていた。
(しまった。まさか聖職者がいたなんて・・・迂闊だった)
「ん?貴様はあの時の・・・」
青髪の少女は闇慈のことを覚えていたのか、そんなことを呟いていた。そして二人は剣を取り出した。
(何だ?あの剣・・・何だか異質な力を感じる)
「さあ。神を侮辱した罪を償ってもらおうか」
青髪の女剣士が闇慈に剣を振り下ろして来た。闇慈は『真紅の魔眼』を発動させ、斬撃を見切って距離を取った。
「貴様!!何だ?その眼は!?」
「ゼノヴィア。彼はもしかして異端者?」
「かもしれん。今ここで断罪しなければならない!!行くぞ、イリナ」
二人は剣を構え、再び闇慈に向かってきた。
(ここで戦えば無関係な人達を巻き込んでしまう!!ここは逃げよう!!・・・禁手。発動!!)
闇慈はバランス・ブレイカーを発動させ、姿を完全に消して、その場から離れた。
「っ!?消えた!?」
青髪の女剣士は突然消えたことに驚きを隠せないようだった。
「どうする?ゼノヴィア。あいつの気配。感じないよ?」
「仕方ない。引き上げよう」
二人は剣を消すとその場から居なくなった。
(・・・行ったか)
闇慈は二人の気配と姿が見えなくなると、バランス・ブレイカーを解除し姿を現した。
(・・・デスさん。あの剣・・・普通の剣じゃないと思うんですが?)
(お前も気付いたか・・・あれが恐らくリアス嬢が言っていたエクスカリバーだろう)
(あれが・・・本物の『欠片』から錬金術より生み出された複製のエクスカリバー。これはまた・・・一荒れきそうですね。とにかく今は家に帰りましょう)
闇慈はそう言うと家に足を進めた。
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