番外2 黒羽
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涙声になっていったが闇慈は気にせず続けた。
「ん〜?最初に悪戯したのはだれだったかな?それじゃあ・・・いただきます」
「ひっ・・・」
闇慈は黒羽に向かってゆっくりと近づいた。黒羽は覚悟を決したのか目を閉じた。しかし何時になっても体を弄ばれる感覚に襲われることはなかった。
「・・・えっ」
「あはは。ゴメン!!嘘だよ。からかわれたからそのお返し。悪戯するつもりは毛頭ないよ?黒羽」
「・・・酷いです。いくらからかうといってもあんなことをしようとするなんて・・・」
黒羽は本当に怖かったのか両手で両目を隠し、嗚咽を出していた。これを見た闇慈は流石に罪悪感に襲われた。
(少しやり過ぎたかな?)
闇慈は黒羽から退き、腰を下ろすと、黒羽の頭を優しく撫でた。
「ゴメン、黒羽。あれは流石にやり過ぎだったね。黒羽のお願いを一つだけ叶えてあげるからそれで許してくれないかな?」
「・・・本当ですか?」
「うん」
「それなら・・・今日は闇慈様と添い寝させて下さい」
「そ、添い寝!?」
闇慈は意外な頼み事だったので少したじろいだ。
「それってからかい・・・なの?」
「からかいじゃありません!!」
「それで黒羽は許してくれるの?」
「はい」
闇慈は少し考えて了承した。
「分かった。今日だけだよ?」
闇慈は黒羽の隣に来るとベッドに寝そべり、毛布を自分と黒羽にかけた。
「おやすみ、黒羽」
「おやすみなさい、闇慈様」
闇慈は黒羽に背を向け意識を手放そうとしたが次の瞬間、黒羽が闇慈の背中に抱きついてきた。
(黒羽。また!?)
闇慈はゆっくりと黒羽と向き合ったが黒羽はスヤスヤと寝息を立てていた。
(自然と抱きついていたのか・・・ヤレヤレ)
「闇慈・・・様。私の・・・大切な・・・主様」
(夢の中でも僕の事をみているのかな?・・・今日は特別だよ?黒羽)
闇慈はそのまま黒羽の頭を優しく抱き締め、意識を手放した。
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