暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OGs
0085話
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も程があるな」

 アラビア半島で俺と戦ったブリットとイルムから通信が送られてくる。と言うか、あの時はグロウセイヴァーがオーバーホール中だったからヴァイサーガに乗っていただけで、これが俺の本命なんだが。

「……馬鹿なっ!? 何故あの機体がここにある!?」

 聞こえてきたその叫びは、ワシントンで聞いた声だ。教導隊のカイ・キタムラだろう。

「カイ少佐、あの機体を知ってるんですか?」

 訝しげに尋ねるブリットに、カイは驚きの声もそのままに答える。

「ああ。オペレーションSRWで確認された機体だ」
「あの作戦に参加していた連邦軍機ですか? ならそれがDCに寝返ったと?」
「……確かに、あの作戦に参加していた機体だと思われる。ただしエアロゲイター側として、だ」
「なっ!?」
「友軍機に突然攻撃を仕掛けてその姿を消した事から、コードネーム『インビジブルマン』と呼ばれる機体。それがあの機体だ」
「そんな馬鹿な!? じゃあDCは自分達が倒そうとしているエアロゲイターと手を組んでいるって事になるじゃないですか!」
「また、唐突に姿を消したという事で、もしかしたらホワイトスター消失の謎にも関わっているかも知れないとの疑惑もあり、軍事機密並にレベルの高い機密情報になっている。それとこんな所で遭遇するとはな」

 ……ホワイトスター消失の謎って。使ってる技術はASRSに空間倉庫と全く違うけど、確かに連邦軍側から見ればそう考える事も出来るのかもしれないな。しかもその疑惑はまさに正解だし。

「……さて。俺の情報についてはもういいだろう。そろそろこちらも仕事をしたいのでな。……やれ」

 最後の言葉だけをウォーダンへと向けて命じる。

「承知! 斬艦刀、電光石火!!」

 ウォーダンから放たれた斬艦刀の斬撃が基地の至る所を斬り裂き、破壊し、蹂躙した。
 そしてその中の1撃が司令部があると思しき場所へと命中。基地司令のものと思しき悲鳴を響かせる。

「アクセル大尉、時間稼ぎはもう十分だ。退け!」

 通信で怒鳴ってきたのは、この作戦を指揮している男だ。
 その自分勝手な言い分に思わず苦笑を浮かべたものの、このままここに居てはランドグリーズの砲撃に巻き込まれるだろう。
 シャドウミラー用の通信に切り替え、ウォーダンへと通信を繋げる。

「W15、退くぞ。このままここで味方の砲撃に巻き込まれるのはつまらんからな」
「了解した」

 スレードゲルミルと共に、ライノセラスへと後退する。
 シロガネやハガネの部隊が通信で何やら騒いでいるような声が聞こえたが、それに構っている暇はない。
 スレードゲルミルとグロウセイヴァーと入れ違いになるように、大量のランドグリーズがムータ基地へと進軍を開始していた。
 
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