第十四話 アイテムとの会談
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ここまで来ると、下手に隠そうとしてもややこしくなるだけだと思うので、俺は普通に答える。
「調整……?」
首をかしげて聞いてくる滝壺さん。凄く可愛いと言っておこう。
「先に言っておくけど、他言無用ね」
最初にそう言って周りを見る。全員が頷いたので俺は話を続けた。
「まず、レベルアッパーの影響だと思うんだけど、ウチは確かに今7つの能力を使うことが出来るわよ」
「なっ!!」
「……え?」
俺としてはかなりの爆弾発言だと思っていたのだが、反応があったのは麦野さんと絹旗さんの二人だけだった。けど滝壺さんは俺から7つのAIM拡散力場を感じていたのだし、そんなに驚くほどのことではなかったのかもしれない。そして、フレンダだが……表情を見る限り、俺の話を信じることができなかったのか、もしくは理解が追いつかなかったようだ。
「それから、これは以前から出来てたことなんだけど、能力の強さをある程度自由に調節することが出来るの。以前、麦野さんたちにウチが体晶を使ってるって言われたことがあったけど、多分それは能力の強さを調節して一時的に上げてたことがあったからだと思う。それで、さっきファミレスで滝壺さんの具合が悪くなったのが、ウチのせいかもしれないと思ったから6つの能力を抑えたの」
俺が話している間、麦野さんと絹旗さんは呆気にとられた表情で、滝壺さんはいつもと変わらず、フレンダは微妙に驚いた表情を見せているものの、頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいそうな感じでもある。
「それは、私達でもレベルアッパーの対策をすれば出来るって事でいいの?」
「さすがにそれは分からないけど、出来るようになる可能性はあると思う」
麦野さんの真剣な質問に答える。その瞬間麦野さんの黒い笑みが浮かんだように見えたが、多分見間違いではないだろう。絶対に有り得ないとされているデュアルスキルが……まぁ、木山先生いわくマルチスキルらしいけど、それが出来るということになれば麦野さんの価値が飛躍的に上がるからだ。まぁ、それもレベルアッパー対策だけでなれるかどうかは微妙なんだけど……。
「それなら、早速アジトに戻って論文を集めるわよ」
「超了解です」
「分かった」
「はーいって訳よ」
アイテムの4人はどうやらこれで帰るようだ。なので俺は音響結界を解除する。
「それじゃ、ウチも帰るわね」
「ちょっと待ちなさい!」
俺が帰ろうとしたところで麦野さんに止められた。
「私達が手を出すなって言われてるのは『神代騎龍』なのよねー。だから、今のあなたなら手を出してもいいって事になるんじゃないかにゃーん?」
「えぇっ!?」
麦野さんの発言に驚く俺。まぁ、予想はしてたんだけど……。
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