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とあるの世界で何をするのか
第十四話  アイテムとの会談
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といって、それが出来るかどうかは何とも言えないのである。

「で、アナタはどんな方法をとったの?」

 麦野さんが聞いてくる。両肘をテーブルの上に乗せ、両手の掌の上にあごを乗せるという乙女チックな格好ながら、視線や表情などかなりの迫力を伴っている。

「細かいことは論文を探してもらうとして、大雑把に言えば脳のネットワークが出来てるんだから、そのネットワークの中にある管理者みたいなのを探し出してアクセス制限をかける。ってな感じなんだけど」

「その方法を聞いてるんだよ」

 麦野さんの体勢こそ変わらないものの、表情の迫力だけが2割り増しぐらいになっている。

「それは感覚的なことだから、説明とか無理だわ。ってか、ほとんどが論文の説明になるわ」

 俺は両手の掌を上に向け肩をすくめる。

「そう、ならアナタの読んだ論文は?」

「基本的に脳科学とか大脳生理学関係はほとんど、それからAIM拡散力場関係の論文もかなり読んだかな」

「ふうん、なるほどねー」

 俺の説明を聞いた麦野さんは体勢を崩し、ソファーの背もたれに体を預ける。

「その論文、どこにあるかは覚えてるの?」

 ファミレスに居た時と比べてかなり顔色のよくなった滝壺さんが聞いてくる。

「んー、基本的には発表されたものばかりだからそれは論文の検索で探せるはずだし、そうでないやつは……暗部の力で何とか……かなぁ」

 実際にはアリスの力で何とかしたのだが、多分暗部の力でも何とかできるものばかりだろう。

「ところできりゅう。もしかして、レベルアッパーで他人の能力を使えたりする?」

「いや、それは多分無理だと思う。あとウチ、今は神代姫羅だから」

 突然話題を変えた滝壺さんに聞かれて答えるが、一応名前の訂正も入れておく。

「うん、わかった。でも今は……いや今でも、きらから7つのAIM拡散力場が出てるし、ファミレスでその内6つのAIM拡散力場を弱めたよね?」

「あー……」

 まぁ、能力強度を落とした時に滝壺さんの反応を見てるから、気付かれているのは知っていたが、黙っていてはくれなかったようだ。

「どういうこと? 滝壺」

 滝壺さんの言葉である程度予測は出来ているのだろうが、まだ確証が無いのか麦野さんが聞いた。

「レベルアッパーを聞いた後のむぎのたちのAIM拡散力場は、微妙に別のが混じってる感じになってるんだけど、きらは全く違った7つのAIM拡散力場をだしてる。しかも、ファミレスに居たときにその内6つが弱まった」

 麦野さんに促されて滝壺さんが詳しく説明する。まぁ、俺のマルチスキルは完全に気付かれてしまったと思っていいだろう。

「滝壺さんが苦しそうだったし、そこは調整したからね」

 
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