ALO編
六十三話 Link start
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ば……ここでは飛べるって聴いたなぁ……」
「あぁ……ホントだ。はねがあらぁ」
見ると、キリトの背中には甲虫のような黒い羽根が。リョウの背中には朱色で、細く鋭利な形をした翅が四本生えていた。
「羽根で飛べるたぁ……結構皆夢見るよなこういうの」
「だな。ユイ。どうやるか分かるか?」
「えぇっと……補助コントローラーがあるようです」
その後、ユイに飛び方についてのレッスンを受ける。コントローラーを操作すると、リョウの背中で翅がびゅんびゅんと音を立て始め……
「おぉっ!浮いたぞ!」
「おぉぉ……」
二人で空へと上がり、今度は空中で話し始める。
「よっし。大体は分かった。このまま手近な街まで飛ぼうや」
「そうだな。基本的な情報もほしいところだし……ユイ、一番近くの町はどこだ?」
「西の方に、《スイルベーン》という街があります。そこが……あっ」
「どした?」
急にユイが顔を上げ、驚いたような顔を作った事で、リョウは首をかしげ聴く。
「プレイヤーが接近してきます。数は……三人が一人を追っているようです」
「おぉ、戦闘中かな?見に行こうぜ」
「おいおい、初期装備だぜ俺たちゃ」
「なんとかなるなる」
「相変わらずパパはのんきですねぇ……」
キリトのワクワク顔に、リョウとユイは苦笑しながら、それでも反対する気配はない。
とりあえず、初期装備のナイフをリョウはアイテム欄から取り出した。数回振るが……
「俺は羽根でも振ってるんじゃなかろうかと思うわけだが」
「おれも短いし……軽い……」
「パパ、叔父さん、置いて行っちゃいますよ〜?」
「おっと、待ってくれユイ」
「しゃあねぇか……お〜い、おいてくなユイ坊〜」
夜の闇の中を、小さな影に続いて、二つの人影が飛んで行った。
2024年1月20日
VRMMORPG《仮想現実多人数同時参加型ロールプレイングゲーム》
ALO《アルヴヘイム・オンライン》
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