暁 〜小説投稿サイト〜
SAO─戦士達の物語
ALO編
六十二話 行動開始
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外良い情報をくれたりするのだ。そして今回も……その類だった。
 メールのタイトルは【Look at this(これをみろ)

「添付ファイルに写真っと……wow、こりゃまた……」
 開いた写真のファイルはかなり引き延ばした物らしく、ポリゴンが荒くなっている。金色の鉄格子の様な物が手前に、奥には椅子やベットの様な物とそれと……一人の少女が映っていた。

「良いタイミングじゃん」
 長い栗色の髪、横顔は憂いを帯びており、背中からは透明な翅の様な物が覗いているが、その顔は涼人の知る、アスナと言う少女と確かに同一な物に思えた。
すぐさま、エギルに電話をかける。
Call……call……出た

「もしもし?リョウか?」
「おうエギル。お前の店今晩開いてる?」
「言うまでもねぇだろ。さっさと来い、電話じゃ説明しきれん」
「イエス・サー」
 こうして涼人は、一日に二度出かけるハメになった。

────

 川越から東京都台東区御徒町までは大体一時間程度の時間がかかる。その道程を移動する電車の中で、腕を組みながら幾つかの事柄を涼人は考えて居た。
自分が先程の病院で須郷に疑いを持ったのは、単純に幾つかの要素が組み合わさった結果だ。
 あの病院で彰三氏と和人が眠る明日奈に向かいながら悲壮感に暮れて居た時須郷が見せた一瞬の歪んだ笑顔。あの眼の中に、涼人は何かを確信する様な光を見た気がしたのだ。その時は一体何を確信しているか分からなかったのだが、その後の須郷の態度で一つの仮説が立った。

『この状況は僕にとってはとても都合が良いんだ』

 あの台詞を吐いた時にも、須郷の眼には何かを確信している光が宿っていたのだ。しかも、その台詞が涼人に疑いを持たせるには十分すぎるものだった。

 考えてみればあの状況は、須郷にとってのみ都合が良すぎるのだ。
あの流れから見るに、須郷が結城家に入り込む事は奴自身以前から計画していた事なのだろう。十六歳になり唯一のその道である明日奈が結婚が出来る歳になったまでは良い物の、意思確認ができない明日奈を利用して書類上の結婚をするために明日奈の親を丸め込む前に、SAOプレイヤーたちが目覚めてしまった。このまま行けば明日奈の拒絶に寄り須郷の計画は一時的にしろ何に座礁していたはずだ。
 しかし“偶然”にも、明日奈は目覚める事無く、しかも周囲のSAOプレイヤー達が目覚めて居るにも関わらず明日奈を含めた約300人だけが目覚めない状況は、“図らずも”明日奈の両親の不安を煽り、須郷の交渉をやりやすくしてしまった。
 誰も得する事など無いはずの今回の出来事で、須郷だけが明らかに人生レベルの得をしている。これが偶然だろうか?須郷に涼人が疑いを持ったのは、そこからだった。

『まぁ、最後のあれに関しちゃ、やり過
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