第四十九話 停戦その十二
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「簡単な話だな」
「そうだね。じゃあ僕これからそうするよ」
目玉は明るい声で述べた。
「身体にいいものを好きになってね」
「具体的には色々あるがな」
「野菜もそうだよね」
その彼が今食べているものだった。
「葱にしても白菜にしてもだよね」
「その通りだ。そしてだ」
「すっぽんもだよね」
「その通りだ。すっぽんも身体にいい」
これは事実だった。だからこそ薬とされているのだった。
そしてだった。彼はまた話すのだった。
「だからだ。この鍋はだ」
「どれを食べてもいいんだね」
「そういうことだ」
「わかったよ。じゃあ」
「さて」
牧村は今度は普通の肉と葱を食べていた。そうしながらの言葉だった。
「この鍋の後もいい」
「雑炊か」
「それだね」
「鍋の後にそれがある」
また言う彼だった。
「これもまただ」
「身体にいい」
「そうなんだね」
「結局はあれだ」
そしてであった。牧村はこうも話すのだった。
「どの食べ物もだ」
「身体にいい」
「そういうことだね」
「レトルトやインスタント食品もだ」
俗に身体に悪いとされているものについても言及が為される。
「食べ方次第だな」
「インスタントラーメンには野菜や卵を入れる」
「レトルトだってアレンジしてね」
「そうして食べればだな」
「そうだな。それでよくなるな」
「幾らでもね」
「そういうことだな」
そしてだ。牧村はこうも話した。
「何でもだ。結局は身体にいい」
「何処かの美食漫画とは全く違うな」
「ああいうことは言わないんだね」
「あの漫画は何にもならない」
そうだというのだった。
「読んでも。何の役にも立たない」
「役に立つのはレシピを紹介してくれるような漫画か」
「そういうものだね」
「つまりはそうだな」
「そういうのが一番なんだね」
「そう思う」
牧村は話す。そしてだった。
すっぽんを食べていく。何時の間にか何もかもなくなっていた。
何もなくなるとだった。次に出て来たのはだった。
御飯だ。そしてだ。
「卵か」
「それでだな」
「味噌にしますか?」
その御飯と卵、それに海苔を持って来た店員がこう言ってきた。
「そちらにしますか」
「いや、いい」
「卵にする」
牧村と死神が同時に答えてきた。
「それでだ」
「そうさせてもらう」
「わかりました。それではです」
店員は笑顔で答えてだった。そのうえで鍋の中に御飯を入れてだ。
といた卵を入れて軽くかき混ぜてだった。上に海苔をかけてだった。
そのうえでまた三人に言ってきた。見れば店員は仕事をやったという穏やかな笑顔になっている。その笑顔で三人に言ってきたのだ。
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