空白期(無印〜A's)
第二十三話 裏 後 (アリサ、すずか)
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う。話に加わりたいと思っても、まだ話題が始まってすらおらず、入るタイミングをうかがうことしかできなかった。
「ショウくんは、今日までゴールデンウィークは何やってたの?」
「なのはちゃんの手伝いかな」
もしかしたら、着くまで二人で話するのかな? と心配していたアリサだったが、思ったよりも話に入る切っ掛けはあっさりと訪れた。ついでに、アリサも聞きたかった事が聞けて一石二鳥だ、と内心喜んでいた。
「あっ! そういえば、ショウっ! ちゃんと片付いたんでしょうねっ!!」
アリサが急に割り込んできたような形になってしまい、彼女が入ってきたことに少し驚いた表情を見せていた翔太だったが、すぐにいつもの笑みを浮かべながら言う。
「うん、大丈夫。ちゃんと片付いたよ」
その言葉を聞いてアリサは、ほっ、と胸をなでおろした。もちろん、翔太が約束を破るとは思っていなかった。それでも、もしも、何かあれば、助けるというのがアリサの知る蔵元翔太という人間だ。万が一、片付かなくて、高町なのはが、助けて、とでも言えば、翔太は間違いなく助けるために動くだろう。一ヶ月という約束を守るために、助けてと懇願する高町なのはを袖にするのは、アリサの親友である蔵元翔太ではない。もっとも、翔太はちゃんと一ヶ月という約束を守って片をつけてくれたが。
心の底からよかった、と思った。
いつまでも続くと思っていたアリサの日常。その色を変え始めたのは一ヶ月前からだった。
最初に変わったのは翔太だ。翔太が、高町なのはに構うようになった。塾やアリサとの英会話教室さえ休んで。つまり、それは高町なのはが、絵に書いたような真面目君である翔太が塾やアリサとの英会話を休んでまでも構う価値があるということだ。おそらく、アリサが頼んでも翔太は先約があれば、それを優先しただろう。親友である自分でさえも優先するような価値がある高町なのはが許せなかった。
しばらくは、すずかと二人で過ごす日常になってしまった。それでもいいい、と思っていた。すずかがいれば、それでも一人ではないからだ。しかし、それが続いたのも二週間ほど前までだった。急にすずかの態度が余所余所しくなった。翔太の前であれば尚のこと。まるで、アリサが目の前にいないように。翔太しか目に入らないように振る舞い始めたすずか。
すずかの態度が変わったのを恋と知って。もしかしたら、このままアリサだけになるかもしれないと思って、アリサは、その事実を恐れていた。このまま、自分ひとりだけで、以前のような関係が空中分解してしまうのではないか、と心配していた。
だからこそ、アリサは内心で翔太に自分を好きになってもらおうと考えているのだが。もっとも、その方法は現在模索中である。
だが、その恐怖も、不安も、心
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