空白期(無印〜A's)
第二十三話 裏 前 (アルフ、デビット、なのは)
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、二年以上も続いているところを見るとどうやら杞憂だったらしい。
それは喜ばしいことだった。
もっとも、昨日一日、付き合ってみて、彼らの性格を考えれば妥当ともいえたが。彼らの性格は温厚そのもの。アリサの激しい気性も受け入れられる、あるいは受け流せるのだから。
「ほら、梓も。せっかく翔太くんたちが作ってくれた時間だからな」
「ええ、そうね」
そういいながら、徳利を傾けるデビットの酒を空になったお猪口で受ける。そう、デビットの言うとおりだ。翔太が作ってくれた時間は、夕方までとはいえ、短いのだから。この短い時間で英気を養うことにしよう。
地元の銘酒を口にしながら梓は思った。
―――アリサたちは楽しんでるかしら?
彼らが楽しんだ証拠は、梓が帰宅した後に気づいたアリサの胸元で揺れるアクセサリーが証明しているだろう。
◇ ◇ ◇
ゴールデンウィークも残り三日となった休日、日課となっている早朝の魔法訓練を終えた高町なのはは、教科書と課題のノートを広げて机にかじりついていた。
ゴールデンウィークの課題が丸々残っており、三日で終わらせなければならないのだ。本当なら、ゴールデンウィークの間に少しずつやればいいのだろうが、なのはのゴールデンウィークは、アースラで翔太と一緒に大部分をすごしているため、宿題をやる時間が、やる気がまったく湧かなかった。宿題よりも、翔太と一緒に何かをすることに注力を向けていたのだ。
過去二回のゴールデンウィークは、友達もいないなのはにとって時間はたっぷりあるものであり、宿題は時間つぶしのいい材料にすぎなかった。だが、今年は、翔太がいる。なのはが心の底から望み、手に入れたたった一人だけの友達である翔太が。
魔法に関する事件とはいえ、ほぼ一日中、一緒にいられる時間は至福の時間だった。その時間を与えてくれたことだけを考えれば、あの魔女に感謝してやってもいいかもしれない、と考える程度には。もっとも、彼女がやったことは決して許すことはないが。
なのはが魔女と呼ぶプレシアが翔太にやったことを思い出すと今でも腹が立つ。怒りを解消するために何かを殴りたくなる。しかし、今はそれよりも、目の前に広げられた問題集のほうが優先だ。理数系の科目はまだいい。しかしながら、なのはにとって鬼門となるのは文系科目だ。特に国語は一生懸命に考えなければ分からない。考えても分からない問題があるほどだ。
いつもなら、適当に考えたところでやめるのだが、今年ばかりはそういうわけにはいかなかった。なぜなら、なのはには目標があるからだ。来年、翔太と一緒のクラスになるという大きな目標が。そのためには、学年で三十番以内に入らなければならない。クラス分けの成績は、テストだけで
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