空白期(無印〜A's)
第二十三話 後
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きたアリサちゃんに僕は、女の子はどうして、こうも評価がきになるんだろうか? と思いながらも、すずかちゃんと同じように差し障りない答えを返していた。
「……ショウ、めんどくさくなってない?」
もしかしたら、アリサちゃんは、更衣室の向こう側で僕がすずかちゃんに答えた回答を知っていたのかもしれない。いまいち信じられない、と言いたそうな疑いの表情で僕を見ていた。しかし、それは誤解だといっておこう。少なくとも彼女達が着こなしているのは間違いないのだから。
―――僕が女の子を褒める語彙が少ないことは認めるが。
「そんなことないよ。うん、可愛いよ」
「まっ、今回はショウを信用してあげるわ」
尖った言い方だが、口元には笑みが浮かんでいるのだから、喜んでいると思ったほうが言いのだろう。ありがとう、と素直にお礼がいえないのは照れくさいからなのか。僕とすずかちゃんはアリサちゃんの性格を知っているから、裏に隠れた感情を悟って、お互いに見合って仕方ないな、という感じの意味をこめて苦笑する。
「あっ、そうだ」
全員が浴衣に着替えて、いざ、温泉街に出発というタイミングで、アリサちゃんが何かを思い出したように自分が持ってきていたポーチから何かを取り出していた。アリサちゃんの手の平に納まる感じの金属の光沢を持った四角い箱のようなもの。すぐにそれがコンパクトタイプのデジタルカメラだと分かった。
確かに旅行といえば、写真かもしれない。僕もそう思ったのだが、今回来る場所は温泉である。温泉で写真を撮るのは何か違うだろう、と思った僕は、親父から貸してやろうか? という言葉を断わったことを思い出していた。しかし、僕とは違ってアリサちゃんは持ってきていたようだ。
デジカメを手に少しだけ周囲を見渡して、すぐ傍を通った仲居さんを呼び止めていた。
アリサちゃんが呼び止めると、彼女が手に持っていたデジカメと着替えた僕達を見てすぐに納得がいったのか、手馴れたようにデジカメを手に取ると僕達に並ぶように指示してくれる。
並んだ順番は、アリサちゃん、僕、すずかちゃんだ。僕が真ん中でいいのだろうか? と思ったが、特に他意はなかった。偶然に並んだだけだ。写真の画面全体に僕達を収めようとしたのか、あるいは面白がっているだけなのか、仲居さんはやたらと僕達にくっつくように指示を出し、肩がくっつくぐらいの位置でようやくシャッターを切った。念のためにもう一枚。
写真を撮り終わった後、仲居さんが、デジカメをアリサちゃんに渡しに来てくれた。なんだか、微笑ましいものでも見るような笑顔で。
「はい、これ」
「ありがとうございます」
僕とアリサちゃんとすずかちゃんは唱和して、仲居さんにお礼を告げる。彼女たちはこれが仕事なのかもしれ
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