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SAO─戦士達の物語
ALO編
五十九話 ただいま
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しては話し方や態度に堅苦しさが無いと言うのが第一印象だった。まぁこれは勝手な空想かもしれないが……しかし……

『《総務省SAO事件対策本部》……ねぇ』
 正式名はもっと長いのだが、忘れた。というかあんな長い名前一発で覚えられる奴いたら驚く。名刺は貰ったが、いちいち見てまで思いだしたい訳でも無い。

『っま、なるようになるか』
 正直、今のところは信用もなにもしようがないので開き直る事にする。
少々嘘を突いているように瞳は見えたが……全てのSAOプレイヤー達を病院に移送する手はずを整えてくれたのは彼らだと言うし、どうにも言いようがない。だましているのなら確信が持てた時に然るべき対応をすればいい。それよりもまずは……

「で?」
「え?」
 此奴だ。

「だから……どうすんだ?」
「……分からない」
 アスナこと、結城明日奈。キャラ名から本名を割り出した結果、アスナは所沢の病院に居ると言う事が分かった。しかし……菊岡の話によると、彼女は未だに目を覚まして居ないらしい。それどころか……

「ていうかそれを言うなら兄貴だってどうすんだよ?サチだって……」
 未だに三百人近い人間が、目を覚まして居ないと言うのだ。そしてその中には、サチ……麻野美幸の名も含まれていた。

「彼奴はまぁ……昔から鈍くせぇし、寝坊してるだけだろ。んな心配すっこたぁねぇよ」
「何だよそれ……」
 嘘である。
確かにサチは態度こそ鈍そうに見えるが、少なくとも彼女は寝坊は絶対にしないし、やると決めればテキパキとこなす人物だ。それが今関係無いとは言わないが、いずれにしてもおかしいのは確かだし、心配すべきだとりょうも分かっている。しかし和人の前でそれをすると彼自身にも不安を与えるだろうし、そもそも和人はアスナの事に集中すべきだ。取りあえずはサチの事は後に置いておく。

『……いや』
 むしろサチとアスナが目覚めない原因が同じなら、アスナの方が解決すればサチも目覚めるかもしれない。それならば二人で同じものを追いかける方が解決は早いだろう。故に、むしろりょうはキリトの方に協力することにした。

「それで?」
「……そりゃすぐにでも調べたいさ。けどこの身体じゃ……」
「それもそうか……」
 再びキリトに聞く物の、もっともな意見で返されてしまった。確かに、自分もろくに動けないくせに誰かの事を気にしている場合では無い。取りあえず今はこのろくに動かない身体の回復に努めるべきだ。
そんな事を、思っていた時だった。

 リニア式らしく、殆ど音を立てないドアがスゥッ……と開く。正直静かすぎると言うか、夜中に突然開いたらそれこそアスナ辺りが悲鳴を上げるだろう。
 扉が開いた所に立っていたのは、和人と同い年くらいの少女だった。髪は肩くらいの位置までの非
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