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髑髏天使
第四十八話 妖神その十一
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「無論少年時代も青年時代もじゃ」
「古いな」
「そうじゃな。懐かしい話じゃ」
「その頃から博士は博士か」
「うむ」
 博士は今は目を細めさせていた。そのうえでの言葉だった。
「そういうことじゃよ」
「それでか」
「そうじゃ。それでじゃがな」
「また遊ぶか」
「今度はゲームショップに行くとしよう」
 こう牧村に話すのだった。
「それで今人気のゲームを買うぞ」
「それでは俺もだ」
「うむ、二人で楽しもう」
「そうするか」
 博士は確かに遊んでいた。その心には確かに童心があった。そしてそれに従いだ。彼は牧村や妖怪達と共にいて遊ぶのだった。
 そしてだった。牧村は博士と別れそれで屋敷の自室に戻った。それで買って来たゲームをしようとする。しかしそこには。
 未久がいた。それで笑顔でゲームをしていた。そうしてだった。
「おかえり」
「今日はここにいたのか」
「うん、遊びに来たの」
 笑顔で兄に話す妹だった。
「そうなのよ」
「そうか。それでか」
「だって土日だし」
 妹は曜日のことも兄に話した。
「それでなのよ」
「土日か」
「そうよ、部活もお休みだし」
「塾もだな」
「そういうこと。それで今は」
 ゲームを続けている。アクションゲームである。それをしながら牧村に話すのだった。
「ここで遊んでるの」
「そういうことか」
「うん。それでね」
「それで。今度は何だ」
「何買って来たの?」
 兄が左手に持っている黒いリュックが膨らんでいるのを見ての言葉だ。
「一体何をなの?」
「ゲームをな」
 妹に対して正直に答えながら部屋の中に入っていく。
「それを買ってきた」
「ふうん、ジャンルは?」
「格闘ゲームだが」
「ああ、そうなの」
 未久は格闘ゲームと聞くと急に面白くなさそうな顔になった。それで言葉を返したのだ。
「それなの」
「やらないな」
「ええ、別にいいわ」
 実際にこう言葉を返す。
「それじゃあね」
「本当に興味がないんだな」
「ええ、そうよ」
 その通りだというのだった。
「全然ね」
「相変わらずだな、それは」
「格闘ゲーム苦手だから」
 だからだと返す未久だった。
「だからね」
「それでか」
「そうよ。だからいいのよ」
「見ているのはいいんだな」
「全然。それはね」
 こう兄に話す。それはいいというのである。
「いいから」
「そうか。それじゃあな」
「今からやる?」
「いや、後でやる」
「今はいいの」
「御前がまだやっているな」
 見れば未久はまだゲームをしていた。それはまだ途中である。彼はそれを見てだ。そしてそのうえで告げたのであった。そうしたのだ。
「だからだ。いい」
「セーブできるけれど?」
「今すぐか」

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