第四十七話 神々その十八
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「海にいる生物達のあらゆる毒が我に集まる」
「つまりその全ての毒を合わせただけの強さを持っている」
髑髏天使は神の言葉からこのことを察して継げた。
「そういうことだな」
「よくわかったな。その通りだ」
「海にも確かに多くの毒のある生物がいるな」
「それもわかっているな」
「如何にも。そしてその毒でか」
「貴様等を一度に倒してみせよう」
神はこう告げてきた。
「今からな」
「毒か」
「さて」
死神は髑髏天使に顔を向けた。そのうえで彼に問うのだった。
「ここはどうするつもりだ」
「どうするか、か」
「まさかただ毒を受けるつもりはあるまい」
彼が問うのはこのことだった。
「そうだな。違うか」
「その通りだ」
髑髏天使もこのことを否定しなかった。
「このまま何もせず倒されるのは俺の流儀ではない」
「ではだ。どうするつもりだ」
「既に手は考えている」
こう言ってだ。髑髏天使は右手に持っているその剣を左から右に横に一閃させてみせた。するとその切った空からであった。
紅蓮の炎が沸き起こった。そしてである。
それはすぐに巨大な炎の柱となりだ。神の青黒い毒霧を燃やしだした。
それを二つ、三つと次々と作りだ。彼は言うのだった。
「霧は熱に弱い」
「それでか」
「そして生物の毒はだ」
それについても話すのだった。
「その多くが蛋白質だ」
「だから燃やすというのだな」
「そういうことだ。こうしてな」
「考えるものだな。毒といっても恐れはしないか」
「この世に無敵のものはない」
髑髏天使は言い切ってみせた。
「だからだ。毒であろうともだ」
「恐れはしないか」
「そういうことだ。さて」
神を見据えて。そのうえでの言葉だった。
「貴様の毒は最早意味がない」
「そうだな。毒はな」
「ではどうする」
「毒だけではない」
神は言った。その海鳴りの如き声でだ。
「我にあるのはだ」
「毒だけではないか」
「神ぞ」
己が何かも言うのだった。
「神の力をこれで終わりと思わぬことだ」
「それはわかる」
死神がその神に対して返した。
「私もまた神だからな」
「そうだな。それではだ」
「見せてもらおう」
これが死神の彼への言葉だった。
「それをだ。今からな」
「いいだろう。それではだ」
こう言うとであった。不意にだ。
世界が変わった。海の中になった。
髑髏天使も死神もその中に移っていた。ここで目玉が出て来てそのうえで死神に対して言ってきたのであった。
「これって幻術じゃないよね」
「違うな」
死神は目玉に対してこう話した。
「間違ってもな」
「じゃあやっぱりこれって」
「そうだ、現実だ」
その証拠にだった。彼は今浮力を感じてい
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