第7話 未来の覇王 前編
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姉上が私に洛陽で勉強しないかという誘いです。
父上、母上にそのことを伝えると姉上から既に聞いていたようです。
「洛陽はこの大陸の中心だ。いい経験になると思うから行ってきなさい」
「さびしくなるけど、私も賛成よ頑張ってきなさい」
洛陽への行くことは両親も賛成のようでした。
私も洛陽がどんなところか興味がありましたので、この機会に行くことにしました。
そうと決まれば、善は急げです。
都督のジジや知り合いに別れの挨拶をしてきました。
「若君、頑張ってくるのですぞっ!」
都督のジジはそう言うと洛陽までの護衛として、配下の兵士を10人着けてくれることになりました。
私に護衛が必要かどうかは疑問です。
父上、母上から危険なことは禁止されているので仕方ないです。
洛陽への旅路に出たのですが・・・。
「あの、お爺々様・・・」
「なんじゃ、正宗よ」
「何故、ついてこられているのでしょうか?」
「あたりまえじゃ。お前が羽目は外さぬよう儂がお目付役を買って出たのだ」
「そうですか・・・」
「それにじゃ、お前の勉強に遅れが出ては不味いからの」
洛陽でも、私に勉強をさせる気ですか、お爺々様。
洛陽に行ったらお爺々様のスパルタ教育から開放されて、久しぶりにのんびりできるかなと思っていました。
それがものの見事に打ち砕かれました。
空が晴天なのとは対照的に、私の心には雨が降っていました。
つまらない家庭教師を追い出してやったわ。
馬鹿の一つ覚えのように、本に書かれている通りことを教えるような教師など、この曹猛徳に不要よ!
お母様にも困ったものね。
家庭教師を寄越すなら、もっとましな人間を送ってきて欲しいものね。
ああ、ムシャクシャするわね!
「何か私が興味を引くような話はないかしら」
私は夏侯姉妹に時間潰しになるような話題がないか聞いてみた。
「そうですね〜、う―――ん。あっ!そう言えば街で三頭軍の麒麟の話を聞きました。華琳様」
夏侯姉妹の姉、夏侯惇こと春蘭が初めて耳にする話を振ってきた。
「姉者、三頭軍の麒麟ではなく、山陽郡の麒麟児だ」
春蘭の妹、夏侯淵こと秋蘭が姉の発言を訂正した。
やっぱり間違っていたのね、春蘭・・・。
「そうなのか秋蘭?」
いつもの何気ない風景ね。
「姉者しっかりしてくれ・・・」
相変わらず春蘭はしょうのない子ね。
「山陽郡の麒麟児、山賊3,000を単騎で殲滅したという話だったかしら」
この陳留から2郡先の山陽郡で話題になっている人物らしい。
太守の妻を単騎で乗り込んで救い出したらしい。
無謀ではある
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