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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十七話 破壊の咆哮   ★
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 そこにあるのは地に突き刺さりし、赤き魔槍のみ。

「終わったか……」

 結構酷いものだ。
 宝具二つの真名解放。
 ジュエルシードの魔力とぶつかり合った負荷の代償か魔術回路に鈍い痛みがある。
 消費した魔力量もかなりの量だ。
 外傷としては左腕が一番酷い。
 アイアスを展開していた時のダメージに加えて、ゲイ・ボルクの投擲のスタートダッシュのため無理やり魔力を流して使用したのだ。
 骨は砕け、筋肉も断裂している。
 神経系はなんとか無事なのが唯一の救いではあるとはいえ、いくら死徒の肉体とはいえ簡単には治らないだろう。

「士郎!!」
「士郎君!!」

 フェイトとなのはが俺の方に飛んで来る。
 その後ろにアルフとユーノもいる。

「士郎君。大丈夫!!」
「士郎。腕は大丈夫なの!」

 どうやら二人にはなんの怪我もないようだ。
 そのことに安堵の息を吐く。

「ああ、大丈夫だよ」

 と軽く返したんだが

「大丈夫なわけないでしょ!!」
「そうだよ! こんなに血が出て!!」

 息がぴったりに俺を攻めるなのはとフェイト。
 ……二人ってさっきまで戦ってたよな?
 二人ともそれに気がついたのか顔を見合わせる。

「なんでフェイトちゃんが士郎君の事知ってるの!!」
「あ、あなただっていつも一緒なんだから別にいいじゃないですか!」
「あなたじゃなくて、なのは! 高町なのはって言ったでしょ!
 それに士郎君と同じクラスで一緒にお弁当食べてるんだよ。
 おかずを分けてもらうけどおいしんだから!」
「うっ、いいよ! 貴方と違って私は何度も士郎が夕飯作りに来てくれてるんだから!!」
「ええっ!!」

 なんというか……先ほどまで戦っていた者同士の会話とはとても思えん。
 そもそも俺の事を知っているとか一緒にいるとかでここまでヒートアップできるのだろう?
 まあ、なのはも踏み出せて覚悟が決まったようだ。
 ふっきれた顔をしている。

「ま、まあ二人は置いておいて、体は大丈夫なのかい?」
「そうだよ。あれだけのことをしたんだから」

 未だ言い争っている二人を放置して、アルフとユーノが心配してくれてる。

「ああ、なんとかな。それと改めてよろしく。衛宮士郎だ」

 ユーノに手を差し出す。

「あ、うん。ユーノ・スクライアです」

 ユーノとちゃんと自己紹介をした記憶がないので軽く挨拶をしておく。
 傍から見ればフェレットと握手をしているのだから妙な光景だろう。
 そんな事をしていると落ち着いたのかなのはとフェイトが改めて迫ってきた。

「ほんとに大丈夫?」
「そうだよ。あれだけのことしたんだよ」
「ああ、大じょっ! !!」

 いき
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