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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十七話 破壊の咆哮   ★
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環《ロー・アイアス》!!」

<i181|1315>

 七つの花弁で防ぐ。
 だがアイアスは本来投擲武器に対する盾だ。

 今回のような単純な魔力の塊のようなモノを防ぐ盾ではない。
 勿論、俺が投影できる盾は他にも存在する。
 そして、その中にはアイアスよりも魔術的な防御力に優れているものもある。

 だが根本的に盾とは持ち手を守るものであり、後ろにいるなのは達を守れる大きい規模のモノは少ない。
 だからこそ規模の大きいアイアスをあえて選んだのだ。
 しかし問題は他にもあった。

「ちっ! 骨子の想定があまいか」

 投影を急いだためか脆い。
 ジュエルシードの魔力の咆哮に耐えきれず、盾の一枚一枚が城壁に相当するアイアスの七枚の花弁のうち四枚にはすでに亀裂が入っている。
 これでは長くもたない。

 なら諦めるか?
 それこそ、否だ。
 この程度で諦めるはずがない。
 アイアスに魔力を流し込む。

「っ!!!! がぁっ!!」

 アイアスに流し込んだ俺の魔力とジュエルシードの魔力がぶつかり合い盾を支える左腕がぶれる!
 それを必死に抑えこむ。
 
 だが花弁が一枚舞い散ると同時に左腕が耐えきれず、皮膚が裂け、筋肉が断裂し、血が舞う。
 まったくこういう時でも自分の肉体が引き裂かれる音だけはしっかり聞えるのだから嫌なものだ。

「このままでは先に腕がもたんか」

 左腕の傷はアイアスが傷つくにつれて広がり、さらに出血が増えていく。
 だがそんなものは関係ない。
 俺が倒れるという事は後ろにいるなのはやフェイトが傷つくという事。
 今の俺の役目はこの子達を守ることだ。
 それならば腕一本ぐらいくれてやろう。

 この身はすでに人ではなく死徒。
 後で修復させることぐらい出来る。
 それにジュエルシードの魔力の波が徐々に治まってきてる。
 つまりこの波を耐えきれば反撃のチャンスはあるのだ。




side フェイト

 ジュエルシードに私のバルディッシュと白い子、なのはのデバイスが共にぶつかり合った。
 次の瞬間、視界が白く染まる。
 その中で

「え?」

 赤い外套に髑髏の仮面。
 その姿を忘れるはずがない。
 白い閃光の中で士郎に抱きかかえられる。
 私が抱きかかえられた反対の腕にはなのはがいた。
 士郎に抱きかかえられて白い閃光を抜けると同時にアルフと……ユーノだっけ?
 二人がこっちに駆けてくる。

 士郎は私達を離し、ジュエルシードに踏み出す。

「アルフ、ユーノ、全力で二人を守れ」
「アーチャーさん!」

 士郎はジュエルシードを睨み、なのはは士郎の事を呼ぶ。
 だけど士郎はなのはの言葉に応えない。
 で
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