第四十五話 新生その一
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髑髏天使
第四十五話 新生
死神はだ。この時彼の本来いる世界にいた。
そこは様々な色の花々があった。それが咲き誇ってだ。その中で周りにいる彼等に言うのだった。
「私もだ」
「どうしたのだ」
「何かあったのか」
「いや、神もか」
彼だけではないとだ。その彼等に話す。話すその周りは花びらが漂っている。かぐわしい香りもまたその場に立ち込めているのだった。
その中でだ。彼は話し続ける。
「私達もまた」
「私達もというと」
「何が言いたいのだ」
「いきなり」
「私達もまた成長するのだろうか」
彼が周りに問うのはこのことだった。
「神であろうともだ」
「さてな」
「それはどうかな」
周りの返答はまずは素っ気無いものだった。
「新たな武器は手に入れられる」
「力もまた」
「そうしたものはだ」
「だが」
しかしというのであった。
「成長するとなるとだ」
「それはどうか」
「人は成長する」
このことはわかっていた。確かにだ。
「それはな」
「しかしだ」
「しかしか」
死神が問い返した。今の言葉を出した神にだ。
「神はというのか」
「そうだ、我々は最初から何かを司っている」
「最初から完成されているな」
「そうだな」
他の神々もその神の言葉に頷く。そうしてだった。
結論が出された。それは。
「神は成長しないな」
「うむ、新たな司るものは備わるかも知れない」
「しかしだ。その司るものを行い操る力は最初からある」
「それならばだ」
こう死神に対して話していってであった。
死神もそれを聞いてだ。そのうえで述べた。
「では私はだ」
「どうした」
「何かあったのか」
「新たに司るものができたのか」
彼等の言葉を聞いてだ。こう考えるのだった。
「そういうことになるのか」
「おそらくは」
「そうなる」
「この場合はだ」
「では」
死神は彼等の言葉を聞きながらさらに考えていってだ。また言った。
「私がこれから司るものは何だ」
「それか」
「それは何か」
「そういうことか」
「それについて考えているのか」
「私は既に死を司っている」
それは既にであった。
「最早な。そしてだ」
「その他に司るべきもの」
「それは何か」
「何なのかだな」
「一体」
「何がないかだな」
死神はここで考える。このことをだった。
「ないものは」
「戦いは私が司っている」
神々の一人が言った。
「法もだ」
別の一人が言った。
「私だ」
「他にないものはあるか」
「さてな」
「死は貴殿だしな」
その死神である。
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