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髑髏天使
第四十三話 熾天その十四
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を消した。 
 後に残った二人はすぐに元の姿に戻った。そのうえで、であった。
 死神がだ。牧村に告げてきたのだ。
「私はこれで帰るがだ」
「また会うということか」
「そうだ。貴様は天使として最高の力を手に入れた」
「遂にということか」
「しかしそれについては何とも思っていないか」
「あくまで戦うだけだ」
 それだけだと。髑髏天使は言った。
「それだけだからだ」
「そうか。それでか」
「この力は戦い。そして生き残っていくだけの力だ」
 その髑髏天使の力はだ。そうしたものだというのだ。
「それ以上の、それ以外の何者でもない」
「それに取り込まれることはないか」
「ないようにする」
 こう死神に返した。
「今の俺の考えはこうだがな」
「いい。それでだ」
「いいか」
「そうだ、いい」
 死神も言った。
「それでな。それではな」
「そうだな、また会おう」
「次の戦いの時にでもだ」
 こう話してそれで姿を消す。牧村もサイドカーを呼んでそれに乗ってだ。屋敷に戻った。その新しい力について話した後でだった。


第四十三話   完


                 2010・9・2
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