SAO編
五十話 解放軍リーダー救出作戦
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をついつい考える。その時だった。
ふと、ユリエールとシンカーの間に有る、十字の交差点の様な通路が眼に入る。
十字路の奥に有る、影になっていて見えない部分が視界の端に入った……瞬間
『っ!!?』
突然、凄まじい悪寒を感じてリョウは咄嗟に叫ぶ。
まだ見えない。何も見えないが……あの通路はヤバい!!
『来ちゃだ──「とめろキリトォ!!!」』
自分と同じく何かを叫ぼうとした奥の男の声に重なって、地下道内に轟いた。
次の瞬間、ズバン!と空気が破裂する様な音がして、キリトが猛烈な勢いでダッシュし、ユリエールを抱え込んで引き止めた。
そして二人が、十字路ギリギリのところで止まったその瞬間……
さながら眼前を通過する列車のごとく、黒く大きな影がユリエールとキリトの眼前を通り過ぎ、反対側の通路へと入って行った。
「ちっ!」
あの大きさは間違いなくボスモンスターだ。考えるよりも早く、リョウはキリト達の元へと跳躍で一気に接近。彼らとボスモンスターを挟んで前に立つ。
ボスが居ると言う情報は、一応事前には受けていた。
レベルはダンジョンと同じ60程度と考えていたため、正直楽勝だと思っていたのだが……
『此奴が、60クラスだぁ?』
現前の闇の中に溶け込んでいるモンスターの姿は、策敵の暗視スキルのおかげではっきりと見てとれる。しかし、その姿は今まで見たどのモンスターよりも重々しい威圧感を放っていた。
真っ黒でボロボロのフード付きマントに質量を持った霧の様な闇を纏い、巨大な血の滴る鎌を持ったその姿はまさしく……
「死神……」
後ろでキリトの呟いた声が、耳の中に残響となって響く。
《運命の鎌(The Fatal-scythe)》
それが、その死神の名だった。
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