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SAO─戦士達の物語
SAO編
五十話 解放軍リーダー救出作戦
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、聞き返したキリトにリョウはニヤリと笑って、今度ははっきりと答える。

「っま、いいぜ。偶には人助けってのも悪かねぇだろ」
「偶にって……ちなみに兄貴、信用の根拠は?」
「あぁ?んなもん、言うまでもねぇだろ?」
 相変わらずにやにやと笑うキリトにこれまたニヤリと返したリョウは人差し指の先でこめかみを二回「トントン」と叩き……

「勘だ!!」

────

「ぬおおおおお」
 右の剣がずばーーーーーーっ!

「りゃあああああああ!」
 左の剣でどかーーーん!

「パパーがんばれー」
 無邪気に応援する子供の声。

「おっしゃああああああああ!!!」
 答える子煩悩なパパさんの声。

「ギャアアアアアアアア!!」
 心なしか悲鳴に聞こえるモンスター達の声(?)

 こんなのが、先程からずっとリョウ達三人の前で繰り返されている状況である。というか……

「……暇だ」
「そう言わないの。リョウ」
「あはははは、でも実際。私達居る意味ほぼ皆無ですね……」
 リョウのため息交じりの声に答えたのはアスナとユリエールだ。
ダンジョンに入ってから、キリトがずっとあの調子で無双を続けているため、後ろに控えるアスナ、ユリエール、リョウ、ユイは暇でしょうが無い(まぁユイに関してはどちらにせよだが)。
唯一、先程キリトが何故か大事に取っていたカエルの肉をアスナが速攻でごみ箱に捨てた時は、一同爆笑した物だが……

 シンカーが閉じ込められたと言うダンジョンは、意外にも直ぐ近く。第一層、始まりの街の、地下にあった。
何でも、上位階層の進行状況によって解放されるタイプのダンジョンだったらしく、βテスターだったキリトですら知らなかったらしい。レベルは60程度。中層プレイヤーにとっては十分すぎるほどに高レベルダンジョンだが、既にレベル90を超えるキリトにしてみればさしたる程度ではないため、この状況である。ちなみに、ユイが付いて来ているのは流れと言うか何と言うか、サチと共に留守番を頼もうとしたのだが4、彼女が頑なに行くと言って聞かなかったのである。

『頑固なとこは母親譲り……ってかぁ?』
 そうして、カエルからレイスやゾンビ。ボーン系のモンスターとなって行ったモンスター達を、何度目かキリトが消し飛ばした時、遂に、通路の向こうに安全地帯と思われる暖かな光が見えた。

「奥にプレイヤーが居る。グリーンだ」
 キリトがそう言った途端、我慢出来なくなったらしいユリエールが一気に走りだし、アスナとキリトも慌ててその後を追う。と……

「あ、おいちょっと……待ってくれ〜い」
 当然リョウは置いて行かれる訳で、えっほえっほと走り出した。

『つーか、やっぱ彼氏さんですか……』
 最近増えてるよなー等と微笑ましい事
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