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SAO─戦士達の物語
SAO編
五十話 解放軍リーダー救出作戦
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は、《回廊(ポータル)PK》と呼ばれるかなりメジャーなPKの手法の一つだ。シンカーとて、ダンジョン内で話し合おうと言われた時点でそれを予測していなかった訳ではないだろうに……

「良い人過ぎたんです」
『お人好しか……』
 どうやら軍のギルドマスターは、|SAO(この世界)では、真っ先に死ぬタイプの人種だったらしい。

そして、ユリエールからのお願いは此処からが本番だった。

────

 さて、ユリエールから出された依頼こうだ。

 地下ダンジョンに潜り、三日前に閉じ込められたシンカーの救出を手伝ってほしい。

 まぁ要は、リーダーたるシンカーに起こったこの危機を防げなかったのは副官である自分の責任で、相手がダンジョンの中に居る状況では転移結晶を届ける事が出来ないため助けに行きたい。
しかし自分のレベルではそのダンジョンの突破が不可能なことは火を見るよりも明らかであるため悩んでいた所に、上層から有り得ない強さを持つ三人組(何故か戦闘に参加していないキリトも頭数に入ってた)の噂を聞き付け、此処に来た。
で、厚かましいとは知りつつも自分の手助けをしてはくれまいかと頼みに来た訳だ。

 さて、それに対する此方の反応はと言うと……

「ん〜〜」
「……」
「……」
 かなり迷っていた。
信用して付いて行くのは簡単だ。しかし、ホイホイ付いて行ってだまし打ちされるとも限らないのである。
まぁリョウ達のレベルで有れば大抵の事は力技でひっくりかえせるだろうが……正直何が有るか分からない以上、素直すぎるのは危険だ。
まして、軍の内情を知らないリョウ達にとってみれば、今の話それ自体が嘘で有るとも限らない。そう言う世界なのだ。SAO(ここ)
そうして、その胸をユリエールに伝えたアスナの顔が、ユリエールの微かに潤んだ瞳(副官と言うか、どうも恋人っぽい)を見て辛そうに顔をゆがませた時だった。

「大丈夫だよママ、その人。嘘ついて無いよ」
『……っ』
 唐突に、鈴の音を鳴らすような綺麗な声が響いた。
ユイだった。
最早昨日の様にぶれた言葉使いでは無く、だいぶ安定した文章だ。

「ユ、ユイちゃん……そんな事、分かるの?」
「うん。上手く言えないけど……分かるよ」
『…………』
 そう言ったユイの頭に、キリトの手が伸びてその黒髪をくしゃくしゃと撫でる。

「疑って後悔するよりは信じて後悔しようぜ?行こう。きっと何とかなるさ」
 にやっと笑ったキリトにアスナ一言、のんきな人ねぇと言いつつも二コリと笑顔で答える。
 それを見たキリトが、今度はリョウに振りかえった。

「兄貴は?俺らだけでも何とかなるかもだけど……」
「……──行けるか?」
「え?」
 呟いたリョウの言葉がよく聴こえなかったらしく
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