SAO編
五十話 解放軍リーダー救出作戦
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、現在のギルドALF。《軍》を正式名とした男。
軍のサブリーダーで、名を《キバオウ》と言った。
彼が提案したのは、単純に言えばギルドの体制強化案だった。
先ず、ギルドの名称を《アインクラッド解放軍》に変更。
此処までならば唯の趣味紛いの域なのだが、その後、公認の方針として、犯罪者狩り及びEXPやコル等の効率が良いフィールドの独占を開始。
犯罪者狩りに関しては、ある程度一般プレイヤー達の指示を得ていた物の、フィールド独占は数の力によるマナーを守らない強引な方法で有ったため、一般との摩擦が激化。今の軍に対するイメージの元となった。
しかし、フィールド独占による高効率の稼ぎによりギルドの収入は結果として激増。ギルド内におけるキバオウ一派の力はより強力な物となって行き……現在は、シンカーはほぼ飾り物。街中での《徴税》行為すら許す状況になってしまった訳である。
しかしながら、どんな組織にも弱点があるように、キバオウたちにもそれは存在した。
彼らのしている事が本末転倒だった事がそれに当たる。
アイテムや、コルの貯蓄量は、多少強引で有るとは言っても確かに増え続けた。しかし、あくまでそれらは使わなければ意味が無い。貯蓄をするだけして、キバオウたちはゲーム攻略その物を蔑ろにし過ぎたのである。結果、そこを糾弾されたキバオウは彼の配下で最もレベルの高い者集めた精鋭部隊を最前線に送り出すと言う少々賭けとなる手段に出た。そしてその攻略チームと言うのが、以前リョウ達が出会ったコ―バッツ達だったのだ。
結果は、読者諸君も知ってのとおりである。
さて、その散々な結果の報告を受けたキバオウはと言うと、当然余りにも無謀な手段を使ったその判断ミスを強く非難された。こうして、軍内部の分裂は沈静へと向かった……かに思われたのだが……
「閉じ込めたぁ!?」
「はい……」
リョウの驚いた声に、ユリエールは力なくうなだれる。
そう。追放寸前まで追い詰められたキバオウは、ついに回廊結晶を使って高レベルダンジョンのど真ん中にシンカーを取り残すと言う強攻策に出たのである。
「その時のシンカーは、『丸腰で話し合おう』というキバオウの言葉を信じたために非武装だったそうで……とてもダンジョン最深部のモンスター群を突破できる様な状態では……」
「転移結晶は?」
キリトが聞くと、ユリエールはこれまた力なく首を横に振った。
『いや、迂闊すぎだろ。仮にもギルマスがそれで良いのかよ……』
迂闊すぎると言ったのは、それをする動機が充分にキバオウにはあるからだ。
シンカーが死亡した場合、ギルドリーダーの座は自動的にサブリーダーであるキバオウの物になる。つまり……
『要はあちらさんは殺ろうとしてたんじゃねぇか……』
キバオウのしたこと
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